ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹(講談社文庫)

2012年12月28日 23:16


ヒトクイマジカル<殺戮奇術の匂宮兄妹> (<a href=講談社文庫)" border="0">ヒトクイマジカル<殺戮奇術の匂宮兄妹> (講談社文庫)
(2008/12/12)
西尾 維新

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『戯言』シリーズ第5弾は、シリーズ最長の700ページ超え!
いーちゃんの前に現れた“殺し名”序列一位の匂宮兄妹は、何をもたらすのか?
ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹」(西尾維新著/講談社文庫
作品紹介

生命を礼賛する行為には驚くほどに価値がない、生はどこまでも儚く朧で、死はどこまでも切なく幻だ。そしてそれはただそれだけのものでありそれだけのものでしかなく、むしろそこにそれ以上の価値を見出そうとすることこそが冒涜だ。生きること、そして死ぬこと、その両者の意味を誰よりも理解し、そしてその意味に殉ずることに一切の躊躇がない誠実な正直者、つまりこのぼくは、八月、縁故あって奇妙なアルバイトに身を窶すことと相成った。それは普通のアルバイトであって、ぼくとしては決して人外魔境に足を踏み入れたつもりはなかったのだけれど、しかしそんなぼくの不注意についてまるで情状酌量してはくれず、運命は残酷に時を刻んでいく。いや、刻まれたのは時などという曖昧模糊、茫洋とした概念ではなく、ぼくの肉体そのものだったのかもしれない。あるいは、そう、ぼくの心そのものか―戯言シリーズ第五弾。

☆ 匂宮兄妹、死なない研究、一人の少女の死。

長かったな~、700ページ超えるとさすがに分厚くなりますね。
これの次がシリーズ最終作の『ネコソギラジカル』3部作ということで、そろそろ『戯言』シリーズの物語も佳境に入ってきました。 ラスボス(?)の登場、いーくんの心境の変化などなど、いろいろ見所が多い作品です。
“死なない研究”をしているという木賀峰約から、アルバイトの依頼を受けたいーちゃん。 適性検査のため、春日井、姫ちゃんと共に彼のもとへ行くことになったのだが、その直前、いーちゃんは道で行き倒れていた少女・匂宮理澄と出会う。 だがこれが悲劇と地獄への入口だとは…。
研究所らしきところに車で行って、そこで事件に巻き込まれる。
前回の『サイコロジカル』も同じような展開をしていたような気がしますが、『戯言』シリーズは意外と研究所が舞台になることが多いですね。
さてさて今回初登場の匂宮兄妹こと、理澄ちゃんと出夢くん。 理澄ちゃんがいい感じにマヌケで、これまでの『戯言』シリーズにはいなかったタイプのキャラですね。 扱いようによっては、人気キャラになりそうな感じですが、話の展開から見るに、出番は今回だけ。 いいキャラなだけに残念です…。 ある意味潔いキャラの使い捨てっぷり。

そして今回はいーちゃんの『戯言』っぷりにも変化が。
アルバイト先での事件によって、ある少女を失ってしまったいーちゃんは、シンジ君並にダメダメな後ろ向き発言を連発。 すっかりやさぐれたいーちゃんだったが、同じアパートに住む浅野みいこにぶん殴られて説教を喰らい、ようやく前向きに。 前向きなったのはいいけど、結局人に言われるまで、戯言でごまかそうとしてたんだから、情けないよな~コイツは。 相変わらず“口だけ”は達者ないーちゃんだけど、そういうのって傍から見てるとイライラするよね。 だから、いーちゃんが説教されてぶん殴られて吹っ飛んだ時は、ちょっとスカッとした。
でも前向きになっても、そうかっこよく終わらせてくれないのが『戯言』シリーズ。 やっぱり最後は無様なんだけど、ちょっと清々しい。

☆ ラスボス登場。 そして『ネコソギラジカル』3部作へ。

てっきりラスボスって匂宮兄妹のことなんだと読む前は思ってましたが、全然予想が外れてしまいました。 ラスボスってどこにいるかわからないもんですね。 いつも殺し屋たちとはニアミスを繰り返してきたいーちゃんですが、今回は珍しく直接対決シーンがあって、いーちゃんがそれまでのダメダメっぷりを帳消しにする活躍を見せてくれます。なんだったら、毎回こういう展開でもいいんですよ(笑)。

しかしさっきも書いたけど、今回のとあるキャラの退場には、ちょっとだけショックだったな~。 そこに至るまでいーちゃんとのイイ感じのやり取りがあったわけで、今考えると、それも全て死亡フラグだったわけですが…。

あと今回の話で玖渚がちょっとだけイヤな奴に見えてしまった。 いーちゃんがこういうふうな感じになったのは、彼女のせいではないのかと。 今の状態のままでいるように束縛しているというか…。 『クビキリサイクル』、そして『サイコロジカル』以降、まともに性格描写がなかったから、彼女の本当の性格が掴みきれなかったんですよね。 ともあれ彼女との関係も、『ネコソギラジカル』でなにか描かれるのだろうから、それに期待。

総評

それにしても今回は、文章の書き方が京極作品ぽいなと思いました。
前回はページ数は少ないけども、読みづらいと思っていたんですが、今回はまったくそんなことなかった。
700ページを超えて、なおかつ文章が読みづらいなんて地獄ですからね…。
というわけで次回『ネコソギラジカル』3部作開幕。
『戯言』シリーズの終わりも近いです!

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