ソードアート・オンライン プログレッシブ1(電撃文庫)

2012年12月19日 22:53


ソードアート・オンライン プログレッシブ1 (電撃文庫)ソードアート・オンライン プログレッシブ1 (電撃文庫)
(2012/10/10)
川原 礫

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いきなり始まった「ソードアート・オンライン」アインクラッド・デス・ゲーム編の内幕を描く“プログレッシブ”。
これまでにも短編集などで、過去に戻って話が語られたりしてはきましたが、今回はかなり本格的。
というか、こんなに分厚くなったのって、ファントムバレット編以来じゃないか?
ソードアート・オンライン プログレッシブ1」(川原礫著/電撃文庫
作品紹介

「このゲームはクリア不可能なのよ。どこでどんなふうに死のうと、早いか…遅いかだけの、違い…」茅場晶彦によるデスゲームが開始されて一ヶ月。この超難度のVRMMO内で犠牲になったプレイヤーは二千人にも及んだ。“第一層フロアボス攻略会議”当日。自身の強化のみを行うと決め“ソロ”として戦うキリトは、会議場に向かう中途で、最前線では珍しい女性プレイヤーと出会う。強力なモンスター相手にレイピア一本で戦い続ける彼女は、あたかも夜空を切り裂く“流星”のようで―。キリトが“黒の剣士”と呼ばれる契機となったエピソード『星なき夜のアリア』、さらに“第二層フロアボス”攻略戦にまつわる、とある少年鍛冶職人の悲哀を描く『儚き剣のロンド』他全三編を収録。

☆ キリトとアスナの出会い。アインクラッド編の内膜を描く“プログレッシブ”開幕!

今年も危なげなく「このライトノベルがすごい!」の作品部門で1位となった「ソードアート・オンライン」シリーズ。
ここにきて、まさかの新シリーズ。 というか、実質1巻で終わったアインクラッド編で描き足らなかったことがかなりあるらしく、川原先生がその欲求を満たすために、始めてしまったとのこと。
アニメの1、2話で描かれた、キリトとアスナの出会い(このあたり本編と齟齬がありますが、どうつじつまを合わせるのでしょうか?)、そしてダンジョン攻略の中出会った、エギル、キバオウ、アルゴやネズハといったプレイヤーたち。
アニメでどうも見たことがない話があったので、オリジナルかと思ってたら、こっちの話だったんですね。
しかもこのプログレッシブでは、アニメのシーンの裏側で起こっていた事件も描いていて、アニメしか見ていない人でも楽しめるという嬉しい仕様。 川原先生は本当にサービス精神旺盛ですね。

まず最初は「星なき夜のアリア」。
アニメでは、なぜかキリトが中二病な言動や行動が多いな~と思ってましたけど、そういう裏事情があったのね。 この辺はアニメでも描かれてましたが、アニメだとその後のフォローが無いんで、ただの中二病みたくなってます(笑)。が、本作ではそのなし崩し的に中二病キャラを演じることになってしまったキリトをフォローする展開が。 ピンチがチャンスに変わる展開は上手い。
そしてさっきも書きましたが、アスナとキリトの出会い。 今の余裕を取り戻したアスナもいいですが、この当時は、いきなりデス・ゲームに巻き込まれて、いろいろ余裕がない状態だったんですよね。 こういうアスナもまた乙ですな。 でもなんだかんだで、パンが食べたいなど、風呂に入って顔がにやけたり、結構余裕はあったのかも(笑)。

続いては、情報屋の少女“鼠”アルゴのヒゲが付いた理由を描く幕間「ヒゲの理由」。
真相はなんというか、アホくさなものなんですが、心の内が読みにくいアルゴの一面が可愛かった。

そして本作の半分以上を占める「儚き剣のロンド」。
武器強化のために訪れたとある鍛冶職人プレイヤーのイカサマの手口を見破るために、キリトが立ち上がる。
前半はイカサマを破るための推理パートといった趣。 ただSAOのシステムに関する描写をちゃんと読まないと、理解できないまま進んでしまう可能性アリ。
そして後半はイカサマを見抜かれた鍛冶職人プレイヤー・ネズハが、キリトたちのアドバイスにより、徐々に変わっていく過程が描かれます。 自分の体のハンデを補って再起を果たす彼の姿に、心打たれます。
また、前半のフォローがここでまとめて描かれ、うまくまとめられています。

このシリーズはストーリー自体は王道というか、ストレートな話なんだけども、それを補うSAOのシステムやら薀蓄やらテクニックに関する部分が、死ぬほどディテールに凝っていて、全く飽きさせないです。
「このライトノベルがすごい!」作品部門第1位は、やっぱり風格が違いました。

☆ 2巻以降は、いつ刊行?

しかし、アインクラッド編の内膜を描こうと思ったら、いくらでも描けますよね。 なんてったって、ンヶ月のスパンの話ですから、作ろうと思えばいくらでもエピソードを重ねられますし。 つくづくこの設定は美味しい。
今、河原先生はSAOとAWを交互に毎月出している状態ですから、ここに今回のSAOPが加わるとなると、やっぱりそうおいそれとは出せないよね…。 でも今回かなり面白かったので、また読みたいですね。 逆に言うと完結編はもう描かれちゃっているから、SAOPの方は好きなように書いて欲しいです。

総評

やっぱりSAOは面白いですね。 ディテールのきめ細やかさなら、明らかにSランク。
本編のアリシゼーション編もいよいよ佳境だし、ますます目が離せそうにありません!

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