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ホラーアンソロジー1“赤”(ファミ通文庫)

2012年10月17日 22:20

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ホラーアンソロジー1 “赤ホラーアンソロジー1 “赤" (ファミ通文庫)
(2012/07/30)
綾里けいし、ほか 他

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ファミ通文庫から出た「3分間のボーイ・ミーツ・ガール」は、その名の通り青春恋物語の作品集でしたが、今回はホラー作品集です。 ライトノベルでホラー短編。 さて。
ホラーアンソロジー1“赤”」(綾里けいし他著/ファミ通文庫
作品紹介

あなたの知る“日常"を越えたその先へ――。 夏の夜に贈るリアルホラー第1弾!

町の“決まり"を破ったことから少女の日常は徐々に壊れていきついに禁断の白線を跨いでしまう――。綾里けいしの贈る背筋も凍る『猫ノ手ノ子』のほか、榊一郎の『ヴァーティカル』、田尾典丈の『こびとのげえむや』などWEB掲載作品に、人気の彼女とペアの肝試しの夜に最凶の恐怖を味わう舞阪洸の『肝試しの夜に、二人は』、竹岡葉月『アイノサイノウ』、新鋭・西野吾郎の『幽霊トンネル』の書き下ろしを加えた全6篇で贈る、夏の夜のラノベホラー第1弾!

☆ 人気作家が描く、真夏のラノベホラー。

ホラー短編集には目が無い私にとって、今回の「ホラーアンソロジー」シリーズは、ちょっとした楽しみでした。
キャラクターが先行しがちなライトノベルにおいて、「世にも奇妙な物語」的なストーリー先行の作品をライトノベル作家の方々が描けるのか、ちょっと気になっていたところがありました。
さて、どんな作品になったのか。

猫ノ手ノ子」(綾里けいし著)
引っ越しした先の街には破ってはならない“決まり”があった。 朋花は“決まり”を破ったことで、クラスメイトからいじめを受けるようになる。 そんな中、朋花は町の住人から忌避されている“チヒロ”という子と仲良くなる。 が、チヒロには、決して知ってはならない秘密が―――。
「B.A.D」シリーズの綾里けいし氏による作品。 本作品集中、一番完成度が高い気がする。
チヒロの家の秘密に関する辺りが、壮絶というか凄まじいというか、ライトノベルという枠を通り越しちゃってるところが素晴らしい。 小林泰三の「玩具修理者」っぽいところもあって、「異形コレクション」とかのホラーアンソロジーに載っててもおかしくないですよ。

肝試しの夜に、二人は」(舞阪洸著)
猛はクラス一の美少女・浄美原清香と付き合うことになった。 が、そこには奇妙で恐ろしいいきさつがあって―――。
そして猛はいきさつを語り始めた。 遺言の代わりとして―――。
「競泳戦隊ミズギーズ」(ガガガ文庫)などで活躍する舞阪氏の作品。
なんというかよくある「ヤンデレサイコ美少女」もので、ちょっとテンプレかな~。 肝試しってシチュエーションといい、もうちょっとヒネリが欲しかった。
あと、主人公の名前をなんとかしろ。「バ○の壁」の著者を連想させるような(ていうか、ほぼそのままじゃないか)名前は、安直過ぎる。

ヴァーティカル ~頭上の悪魔~」(榊一郎著)
僕が引きこもりになった理由。 それは、大学時代に知り合った鈴木という男に、久しぶりに再会したことから始まった。 鈴木は、屋根の無い場所に出ることを異常に怖がっており―――。
“鳥”で“ホラー”というと、有名なヒッチコックの映画「鳥」がありますが、あの映画が“なぜ鳥が襲ってくるのか”を明らかにしなかったことを受けて、その理由を付け加えてみました的な話。まさに「世にも奇妙な物語」的な話。
だだ全体的にSFホラーという感じになって、怖さが薄らいでしまったかな。

こびとのげえむや」(田尾典丈著)
バイトで入ったゲーム会社で、ムチャクチャなデバッグ作業を繰り返す主人公。 いつものように過酷なデバッグ作業を夜通しでこなしていたが、いつのまにか眠り込んでしまう。 朝になり、慌てて起きた主人公が画面を見ると、なぜかデバッグ作業が全て終わっており―――。 不思議に思う彼だったが、プログラマーの女性から「こびと」の話を聞かされ―――。
前半は「なれる!SE」みたいなプログラマー残酷物語って感じで、ホラー色は薄め。 ですが、後半になって、ページに余白が多くなってくると、ちゃんとホラーするようになるのはさすが。 自分の知らないところで、勝手に時間が進んでいるってちょっと新しい。

幽霊トンネル」(西野吾郎著)
地元の心霊スポット「幽霊トンネル」に行くことになったタケシ、チサ、僕の3人。
怖がる僕とチサを尻目に、ちょっとずれた感覚の持ち主のタケシは、心霊写真が撮れると意気込むが―――。
よくある心霊スポット探検話。 この手の話では当然ですが、恐怖の体験をすることに。
タケシのキャラが、なんか異色だけど、そつなくまとめた感じ。

アイノサイノウ」(竹岡葉月著)
大学の文芸同好会で出会った市ノ瀬くるみと仲良くなった三迫。 ある日文芸同好会にプロ作家だという鷹杉という男がふらりと現れる。 鷹杉の作品に衝撃を受ける三迫。 くるみもテンション高く鷹杉の作品を褒めるが―――。
勘がよければ、途中でオチが読める話。 そりゃストーカーって単語が出てきたらね。 でも最後の反転が楽しい。
ただその反転に至るまで、全く怖くないのが難点。

☆ よく出来てるとは思うんだけど…。

悪いとは思わないんですが、ホラー短編をよく読む自分からすると、ちょっと物足らないかな~。
綾里けいし先生の「猫ノ手ノ子」は流石だなと思うけど、何話か“なんちゃってホラー”があったのが残念。やっぱりこの辺は限界があるのか。
こういうアンソロジーはもっとやって欲しいけど、そんなにホラーばっかりでもアレだしな…。
とりあえずもう一冊出ている“黒”の方を楽しみにしたいです。

総評

ファミ通文庫アンソロジーに力を入れているみたいで、嬉しいですね。
こういうのはどんどんやってください。出来ればホラーに関しては、後一冊ぐらい欲しいな。



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