文化祭の夢に、おちる(講談社BOX)

2012年09月02日 13:45

文化祭の夢に、おちる (講談社BOX)文化祭の夢に、おちる (講談社BOX)
(2012/07/03)
彩坂 美月

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2012年の本格ミステリ大賞の最終候補作『夏の王国で目覚めない』の著者・彩坂美月氏による青春「神隠し」小説。(ちなみに大賞は、城平京氏の『虚構推理 鋼人七瀬』他)
辻村美月氏の某作に設定が似通ってる気がしなくも無いけど、楽しめました。
文化祭の夢に、おちる」(彩坂美月著/講談社BOX
作品紹介

三年に一度だけ行われる桐乃高校文化祭。
その準備中、五名の生徒が吊り上げられていた巨大壁画の下敷きになってしまう。
眠りから醒めた相原円が見たのは、いつもの通学路にいつもの校舎。
見慣れた夏の光景のはずなのに、そこはどこかいびつな、誰もいない世界で……?

2012年本格ミステリ大賞最終候補作『夏の王国で目覚めない』で大注目の彩坂美月が贈る、青春<神隠し>小説!

☆ 文化祭の準備中に迷い込んだ、誰もいない世界の謎とは。

作品の内容に触れる前に、『虚構推理 鋼人七瀬』本格ミステリ大賞受賞おめでとうございます。
まさかまさかの受賞にビックリ。 確かに面白かったですけど、受賞するとは思わなかったな。

さてさて、その本格ミステリ大賞2012の最終候補作『夏の王国で目覚めない』の彩坂美月氏による青春“神隠し”小説。 こっちはミステリーというよりはファンタジー色が強いですね。 もちろんちょっとだけミステリーしてはいますが。
作品中でも触れられてますが、文化祭という舞台で、生徒達が異空間に迷い込むという設定は『うる星やつら ビューティフルドリーマー』を思わせる物があります。 あれは同じ日が何度も繰り返されるという話でしたが、こっちは主人公達5人が、誰もいない町からの脱出を図るという『トワイライトゾーン』の1エピソードみたいな話。
正直言うと、冒頭の巨大壁画の事故の場面からオチはわかるんですが、そこに至るまでの展開がなかなかよかった。 一見普通の生徒に見える円たちが、実は5人それぞれに秘密を抱えていて、それがだんだんわかっていくストーリーは地味ながらグッときた。 最初は悟志が歪んだ考えに基づいて、他の4人を襲う展開になるのかと思ってましたが、ほかの4人にもそれぞれ鬱屈した物を抱えていて、この辺がちょっとミステリー。
しかし悟志は例外とすると、ほかの4人の悩みというか抱えているものは、学生なら誰もが持つであろう普通の悩み。 青春って感じの悩みに悶々とする彼女らに共感すること間違いなし。
ただ全体的にはミステリーとしても、ファンタジーとしても小振りな印象があるのが残念。
もうちょっとミステリー色強くても良かった気がする。 ただ設定とかは非常に好み。

☆ 『夏の王国で目覚めない』も読んでみようか。

本格ミステリ大賞の最終候補作になったわけだから、それなりに面白いとは思うんだけど、今度読んでみようかな。
それにしても、最近のミステリー小説の読書量増加は自分でもビックリ。 本格ミステリなんて昔は食わず嫌いしてたのに・・・。 京極夏彦、綾辻行人、歌野晶午とか読んでる自分とか、想像もできなかったよ。
今月は円居挽氏の「丸太町ルヴォワール」の文庫版も刊行されるし、『虚構推理 鋼人七瀬』も文庫になってくれないかな。

総評

なんか今回はミステリー小説読みたいって気にさせてくれる話でした。 青春ファンタジー小説なのに(笑)。
辻村美月さんの「冷たい校舎の時は止まる」とか早く読みたい。

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