悲鳴伝(講談社NOVELS)

2012年06月21日 23:20

悲鳴伝 (講談社ノベルス)悲鳴伝 (講談社ノベルス)
(2012/04/26)
西尾 維新

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やっと読んだ!! 西尾先生の最新作にして、最長作品「悲鳴伝」。
西尾先生が「ヒーローもの」をやると、こうなります。
悲鳴伝」(西尾維新著/講談社NOVELS
作品紹介

彼の名は空々空。どこにでもいない十三歳の少年。風変わりな少女、剣藤犬个が現れたとき、日常かもしれなかった彼の何かは終わりを告げた。ひどく壮大で、余轍もなく荒唐無稽で、しかし意外とよく聞く物語は、そんな終わりを合図に幕を開ける。人類を救うために巨悪に立ち向かう英雄は、果たして死ぬまで戦うことができるのか!?―。

☆ 西尾維新版英雄譚、はじまる。

西尾先生が「ヒーローもの」を書いた、という話を噂には聞いてましたが、タイトルを見ると、あんまりそんな気がしないのはなぜなのでしょうか(笑)。 「ヒーローもの」と言っても、書いているのが“あの”西尾先生なので、そこはストレートな話になるわけがないとは思ってましたが…やっぱり西尾先生は通常運転なのでした。
おおまかなストーリーを書いてみると、少年が、風変わりな女の子と出会って、ヒーローになり、
人類の平和を守るため、組織と共に、人類を脅かす怪人と戦うというもの、と、ストーリーを書いてみましたが、
このあらすじを読んで想像したストーリーと、大分温度差のある展開が待ってます(笑)。
要するに“ヒーローもの”のお約束を外しつつ、見過ごされがちな設定を突き詰めていって、西尾作品の狂気をまぶしたストーリー。

主人公の空々空(そらからくう)は、ぶっちゃけると「戯言」シリーズのいーちゃんみたいな感じ。
家族・友人を殺されても、涙も流さないような、ややもすると人でなしと言われかねないキャラ設定ですが、
いーちゃんと同じく、肝心な時の冷静さが光る少年。 13歳と言う設定だけど、大学生のいーちゃんと同じ雰囲気が漂ってるてのは、どうなのよ? これ読むと西尾作品の主人公で、いかに阿良々木君が浮いてるかが分かる(笑)。
戦う相手が“地球”だったり、平和を守る組織の名前が「地球撲滅軍」だったり、ヒーロースーツが「グロテスク」って名前だったり、そのスーツが後半になると、ほぼ出番なしという残念な展開をしたりと、とにかく私たちが想像する「ヒーロー」ものの展開をあざ笑うかの様な、生々しい展開の連発。 途中狼の血を引く『狼ちゃん』なる少女が出てきますが、彼女が仲間になるのか、と予想していたら…。 よく考えたら、空々が怪人倒したのって1回だけじゃなかろうか。 それ以外は、殺す相手は大体身内という(笑)。
そんなお約束外ししまくりの展開の中でも、仲間の剣道少女・剣藤との関係の変化は、王道そのもの。
そもそもの話、ヒーローになった→剣藤と同棲という展開が、お約束でなくてなんだというのか(笑)。
でも家族を殺した張本人と、その家族の生き残りという、実に微妙な人間関係が、終盤に近づくに連れて、どんどん変化していく辺りは、この作品の数少ない(?)感動シーン。
ただ、最終的に三角関係のもつれみたいな終わり方をするのは、流石にどうかと思ったぞ。

☆ 結局、いつもの西尾作品。

各章のサブタイトルが、昭和の仮面ライダーみたいな感じですが、ホントね、タイトルとストーリーの温度差が酷すぎる(笑)。
「届け必殺! グロテスキック」なんて、そもそもキックしてないしな(笑)。
読了してみて、なんだかんだ言いつつも、やっぱり西尾作品だということを再確認。
とてもじゃないけど、ちょっと前まで、「ハートキャッチプリキュア!」にうつつを抜かしていた人間が書いた作品だとは思えん(笑)。
これだけ長くても、読んだ後は充実感よりも、内容のスカスカっぷりを感じるのは、さすが西尾作品。
なので、人によっては壁に投げつけたくなるかもね(笑)。

総評

結局の所、面白かったかつまらなかったかで言うと、「戯言」の頃に戻った感じで面白かったってことになるのかな。
ただはっきり言えるのは、アニメ化とかしない方が、みんな幸せになれるだろうなってこと(笑)。

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