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夜宵(講談社BOX)

2011年12月21日 14:37

夜宵 (講談社BOX)夜宵 (講談社BOX)
(2011/11/11)
柴村 仁

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『プシュケの涙』から始まる“由良3部作”で、新たなステージを開拓した柴村仁先生の最新作が、講談社BOXから登場!!
六七質氏の美麗なイラストの荘丁からも、柴村先生の特別待遇っぷりが窺えます。
夜宵」(柴村仁著/講談社BOX
作品紹介

大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹の市」。そこで手に入らないものはないという。ある者は薬を。ある者は行方不明の少女を。ある者はこの世ならぬ色を求めて、細蟹の市へと迷い込む。異形の者たちが跋扈する市で、市守りのサザが助けたのは記憶を喪った身元不明の少年・カンナだった。呪われた双子の少女は唄う。「ああ、不吉だ、不吉だ」「おまえがもたらす流れ、その循環は、混沌を呼ぶわ」…気鋭の叙情作家が紡ぐ妖しく美しい恋と謎。

☆ 細蟹の市で繰り広げられる、妖しき者達の物語。

僅かな期間の間にだけ立つ『細蟹の市』。
この世の者ではない異形の者達の手により、奇奇怪怪な代物を売られるその市では、手に入らないものはないという―――。
このストーリーを聞いた時に、「あ、コレって恒川光太郎の『夜市』じゃん」と思ったのは、多分私だけじゃないはず。
思えばこのブログを立ち上げて、一番最初にレビューしたのが『夜市』でしたな。

夜市 (角川ホラー文庫)夜市 (角川ホラー文庫)
(2008/05/24)
恒川 光太郎

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ホラー好きな人も、そうでない人にもおススメです。
驚愕のラストに震えてください!!


『夜市』の場合、後半のファンタジーであることを最大限に生かした驚愕の展開に、度肝を抜かれましたが、
この『夜宵』の場合、そういう意味でのビックリ度は少なめ。 どちらかというと、市に迷い込んだ者達が、自分の欲に溺れて、身を滅ぼしていく様を描いたノワールっぽいミステリといった感じです。 とはいえ、『夜市』とは違う意味でビックリさせられます。『千と千尋と神隠し』とか好きな人は、たまらないと思いますね。

個人的によかったのは「ヒナちゃん」。
かくれんぼの最中にいなくなってしまったヒナちゃんを、『細蟹の市』に探しに来た主人公。
あからさまに騙りのテクニックが使われているので、ミステリー好きの方にはオチは読めるかもしれませんが、
慣れてないと、最後でビックリします。

そして短編の間に語られるのは、“赤腹衆のサザ”に拾われた少年・カンナのストーリー。
機女のまことと親しくなって両思いに、そして自分の体の秘密を知っていく。
細蟹の市の異形の者達の描写が素晴らしすぎて、なんてことない恋物語に新鮮な風を送っています。
そして最後に訪れる事件・・・・、幽玄の中で展開される恋物語の切ない結末に、震えます。

☆ 柴村先生の新たな代表作!!

正直『我が家のお稲荷さま』の時から、レベル高いなとは思ってましたが、由良3部作でさらに良くなり、
この『夜宵』で、ライトノベルに収まらない新たな領域を開拓した感じです。 何より今までのホラー・ファンタジーの作風に、ミステリーの要素が前面に出てきているのが嬉しい。 「ヒナちゃん」なんて叙述トリックだし。
柴村先生の次回作に、更なる期待です!!
あと、気になった人は『夜市』も読んでみてください。

総評

限りなく『S』ランクですが、もうちょっとファンタジー面での驚きが欲しかったかな。
でも非常に良作!! オススメです!!



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コメント

  1. ask | URL | -

    柴村先生は、去年の「19」の短編でお見かけして以来なので、買おうかどうか迷っていました。

    ……これ、買いですね。千と千尋の神隠しでビビッときてしまいました。
    「夜市」と合わせて買おうと思います。

  2. naomatrix | URL | -

    Re: タイトルなし

    >askさんへ
    どちらもオススメです。 柴村先生はこのまま一般文芸の方に進出していきそうな雰囲気ですね。
    それと恒川光太郎作品は、幻想ホラー・ファンタジー好きには神作品しかないです!個人的には『草祭』(新潮社)『竜が最後に帰る場所』(講談社)がオススメです。
    最近双葉社から最新刊『金色の獣、彼方に向かう』が出たので、気になったらそちらもどうぞ。

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