嘘月(講談社BOX)

2011年09月06日 16:00

嘘月 (講談社BOX)嘘月 (講談社BOX)
(2011/08/02)
杉山 幌、キナコ 他

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BOX-AIRで連載されていた、杉山幌氏の連載作品が単行本化。
能力者たちが通う学園で起こる事件に、“探偵脳”を持つ佐々木が挑む!
嘘月」(杉山幌著/講談社BOX
作品紹介

生徒の「能力」の研究・開発を目的とする高校・織乃学園。中でも数人しか居ないSランク特待生である猫目の美少女・瀬谷伊音は、何の能力も持たない「おれ」こと佐々木理久を妙に敵視している。理由は理久がみんなに吐いている、ある『嘘』…。そんな中、「異常者の集まる織乃学園に罰を」という血文字の落書きが出現して―!?『嘘』が分かる彼女と、みんなを『騙』しているおれ―ふたりの微妙な関係は、学園に潜む悪意に呑み込まれていく。

☆ 探偵脳の佐々木と、嘘を見抜く瀬谷が遭遇する事件の数々!

能力者、というと「とある魔術の禁書目録」に代表されるように、基本的にバトル展開になるのが常道。
ですがこの作品はその常道に反してミステリー。 ということで、どんな内容なのか購入前から気になっておりました。

結論から言うと、非常に面白かった!
久々にPowersBOXでキター!ッて感じです。
短編ミステリーの連作形式になっているんだけど、それぞれの話がミステリーとして非常に出来が良くて、チェスタトンとかカーの短編が好きな私にとっては、こういった作品は超好み。
しかもただのミステリーではなくて、「能力者の」ってところがミソ。 ここは生徒の「能力」の研究・開発を目的とする高校・織乃学園で起こる事件なので、当然犯人も「能力者」ということに。 事件のトリックを暴く、アリバイを崩す他に、「犯人の能力は何なのか?」ということが焦点になってくるのです。
中には、自身の能力をカモフラージュしてる人物もいて、非常に意表を突いた作りになっていて、飽きさせません。

そしてキャラクター。どのキャラも個性があって良いんだけど、中でも主人公・佐々木と瀬谷の関係がイイ!
最初心を開いていなかった瀬谷が、学園内で起こる事件を通じて、佐々木と距離を縮めていく描写がさりげなく入っていて、
非常に楽しく読めました。文章中にも出てきますが、瀬谷ホント猫みたい。佐々木の言動に対していちいちキョドって反応する辺りが猛烈に可愛いです。 後半出てくる佐々木の中学生時代の彼女(?)・那由他に、瀬谷が嫉妬するところとか、講談社BOXでは珍しくラブコメしていて好評価。
佐々木の方も、当初は目的を果たしたら転校するつもりだったのが、瀬谷と関わっていく中で心境に変化が現れるように。
ほかにも橘花とか、犬みたいな柴、イケメンの江田、そして佐々木の目的に関係ある謎めいた女子生徒・真野歪と、個性豊かな面々がストーリーを彩っております。
ストーリー、キャラ共に、全体的に綺麗にまとまっていて、非常にオススメです!

☆ 電子雑誌「BOX-AIR」って?

BOX-AIR公式ページ
講談社BOXから刊行されている電子雑誌「BOX-AIR」。
電子書籍という、ライトノベルレーベルとしては画期的な試みを一早く取り入れているこの雑誌には、私も期待しております。そして「BOX-AIR」掲載の作品は全て、スターチャイルドがアニメ化検討という特典つき。
スターチャイルドというところに一抹の不安を感じないでもないですが、先が気になる動きですね。これからも注目していきたいと思います。

総評

これからは「BOX-AIR」作品のレビューも増えていくと思います。
この調子だと、いずれ千石サクラさんの「Fortune Girl」もレビューするんだろうな~。

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