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ブレイク君コア(星海社FICTIONS)

2011年08月06日 14:19

ブレイク君コア (星海社FICTIONS)ブレイク君コア (星海社FICTIONS)
(2011/07/15)
小泉 陽一朗

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第1回星海社FICTIONS新人賞受賞作。
イラストレーターのきぬてん氏は、私と出身大学が同じでちょっと応援したくなった(笑)。
まさかあのマイナー大学からこんな人が出るとはな~。
ブレイク君コア」(小泉陽一朗著/星海社FICTIONS
作品紹介

福島/赤馬市/高校からの帰り道。“僕”が恋に落ちたとたんに、“彼女”はトラックに跳ね飛ばされて――!? 
めまぐるしいまでの“人格”の交代劇をかぎりなくポップかつスピード感あふれる文体で描ききった、血みどろにして爽やかなラブストーリーが、たった今はじまる!
記念すべき第1回星海社FICTIONS新人賞受賞作。ここが青春の最前線。


☆ 僕が恋した彼女は、知らない奴と人格が入れ替わってしまい!?

面白かった!! Sランク・・・には行かないかもだけど、限りなくSに近いA+。
「人格入れ替わり」というと、最近はファミ通文庫の「ココロコネクト ヒトランダム」などが思い浮かぶわけですが、
あちらが青春青春していたのに対して、こちらはもっとサスペンスフル。
なにせ好きになった彼女が、殺人鬼かもしれない奴と入れ替わってしまうのですから。

駐輪場で奇行をしていた飯田いくみを、一目見て好きになってしまった入山優太。
奇行の事を訊いたのがきっかけで付き合うことになった二人。だが恋に落ちたのも束の間、彼女がトラックに跳ね飛ばされてしまう!?
見知らぬ部屋で意識を取り戻した飯田いくみは、目の前に死体を発見。
しかも自分の顔が知らない男になっているのに気がつき・・・・・。
一方、病院で目を覚ました“飯田”。喜ぶ入山だったが、どうも口調がおかしい・・・・・・。
そして“変わった飯田”と話すうちに入山の心境に変化が・・・・・・。 
入れ替わり事件と並行して発生する連続猟奇殺人事件。 入れ替わった人物は事件の犯人なのか?

まず一つあらすじについて注釈すると、裏に「めまぐるしいまでの“人格”の交代劇」とありますが、そんなにめまぐるしくないです(笑)。最後はそうかもしれませんが。 キャラクターはなんというか講談社BOX臭がすごい(笑)。文体も「ファンダ・メンダ・マウス」とかに通ずるドライブ感ですごく好み。
それにしても入山がクズヘタレ過ぎる・・・。ストーリーがしっかりしてなかったら読者にドン引きされる類いの男ですよ。
しかも入れ替わった後の彼女と○○しちゃって、元の飯田への気持ちが冷めて、入れ替わった後の彼女が好きになっちゃうとか・・・・・・。 近年まれに見るクズ主人公。それでも読了後は妙な感動があるんだから不思議だ・・・。
あと「ブレイクコア」って音楽のジャンルだったんだね。どういう音楽なのかイマイチ理解はできてないけど・・・。
「ブレイクコア」を通じて、飯田いくみがとある人物(ネタバレになるので言えない!)と仲良くなっていく展開はよかったな~。
かなり変わった探偵・墓無や(よい復讐を、って名台詞ですね!)依頼人、武藤ムツム(スゴイ名前)のキレキレのキャラも講談社BOXっぽくて良し。
入山の痛い考え方と青臭さ、飯田いくみが仲間を発見する話という意味で、リアルな青春の最前線という気がしました。
構成の面から見てもうまくて、「入山優太」サイドと「飯田いくみ」サイドの話が交互に語られます。
それぞれの話がとてもサスペンス色が強くて、全く飽きない。伏線の張り方とかうまい。
叙述トリック・・・なのかどうか判断に困るけど、ミスリードされるのは間違いない。
これだけ褒めておいて、Sランク入りを見合わせたのはちょっとだけストーリーがこじんまりとしているように感じたから。
もっと大きな展開だったら間違いなくSランクだった。
というわけで、尖がった作品が多い星海社FICTIONSらしい作品でした!!

☆ 作品の舞台は福島県ということで・・・・・

読んだ人は分かると思いますが、コレ舞台が福島県なんです。
著者の小泉氏は福島県出身。あとがきによると改稿している最中に東日本大震災が発生。
というわけであとがきでは自己紹介も早めに終わらせて、福島県に対する小泉氏の複雑な思いが語られます。
福島が嫌いで、飛び出すように上京してきた小泉氏ですが、震災後、いろいろ思うところがあったようで。
それはそうだよな・・・・・・。なんとか苦境を乗り越えてこれからも作品を発表し続けてほしい。
きっとそのことが福島出身作家としてすべきことなんだろう。
そしてあとがきの「生きている僕は小説を書く」という最後の言葉が、胸にジンと来ました。
生きていること、小説が書けるということはとても素晴らしいことなんだと実感しつつ、私も作家を目指す者として、この言葉を肝に銘じたいと思います。

総評

非常に次回作が気になる作家さんです。
オススメなのでぜひ!!

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