草祭

2010年03月09日 14:33

草祭草祭
(2008/11)
恒川 光太郎

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今回は恒川光太郎氏の大傑作。
草祭」。

恒川氏は、この作品で知ったのですが、読んですぐファンになりました。
この方のデビュー作「夜市」は直木賞候補にもなりましたね。
内容は同じ場所を舞台とした連作になっていて、現代、過去、さまざまな場所の怪異との出会いのエピソードを重ねることで、美奥という町の真の姿を浮かび上がらせていきます。

とにかく、恒川ワールドとしか言いようがない美しい世界感です。
前にも書きましたが、「となりのトトロ」とかの作品の世界に近いものがありますね。しかも、感覚が新しいので、老若男女、どの年代の方にもおすすめできます。
妖怪の話が好きな方はもちろんのこと、そうでない人も絶対ファンになると思います。
恒川氏も、小さいときにゲゲゲの鬼太郎の漫画のファンで、早くから妖怪の世界の虜になっていったようです。
こういうのって、やっぱり小さいときの経験が後で生きてくるのでしょうね。

ひっそりとした路地の奥、見知らぬ用水路をたどった先。どこかで異界への扉が開く町「美奥」。その場所は心を凍らせる悲しみも、身を焦がす怒りさえも、静かにゆっくりと溶かしてゆく。消えたクラスメイトを探す雄也、過去から逃げ続けてきた加奈江……人びとの記憶に刻まれた不思議な死と再生の物語を注目の気鋭が綴る。

恒川氏の作品はもっと知られていいと思います。
21世紀の現在、これだけの神秘的な雰囲気をかもし出せる作家は数少ないでしょう。
秋の牢獄」「雷の季節の終わりに」「南の子供が夜いくところ」と傑作ぞろいですので、ぜひ一読をおすすめします。

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