涼宮ハルヒの消失(角川スニーカー文庫)

2011年05月22日 12:43

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)
(2004/07)
谷川 流

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今までブログで散々持ち上げてきた「涼宮ハルヒの消失」。
映画もヒットし、久しぶりに再読してやっぱり思ったのは作品としてよく出来ているということ。
これからも、ライトノベル史に残るクラシック作品になるのは間違いないでしょう。
涼宮ハルヒの消失」(谷川流著/角川スニーカー文庫
作品紹介

涼宮ハルヒ?それ誰?」って、国木田よ、そう思いたくなる気持ちは解らんでもないが、そんなに真顔で言うことはないだろう。だが他のやつらもハルヒなんか最初からいなかったような口ぶりだ。混乱する俺に追い打ちをかけるようにニコニコ笑顔で教室に現れた女は、俺を殺そうとし、消失したはずの委員長・朝倉涼子だった!どうやら俺はちっとも笑えない状況におかれてしまったらしいな。大人気シリーズ第4巻、驚愕のスタート。

☆ ハルヒ不在のパラレルワールド・・・キョンは元の世界に戻れるのか?!

もう言わずと知れた、ハルヒシリーズ最大の問題作。
4巻にしてこの急展開は、当時誰も予想できなかったのは。

クリスマスを目前に控えた12月。キョンたちは、SOS団のクリスマスパーティーの準備に追われていた・・・。
ところがその次の日。学校にたどり着いたキョンが目にしたのは“涼宮ハルヒのいないクラス”と“ハルヒの席に座る消滅したはずの朝倉涼子”だった。急すぎる異常事態に動揺するキョン。
古泉のいたクラスは消滅し、朝比奈さん&鶴屋さんには白い目で見られ、クラスメイトからも頭がおかしくなったのかと思われる始末。
頼みの綱の長門を頼って文芸部を訪ねた彼はそこで、“引っ込み思案で読書好きの長門”に遭遇する。
変わってしまった長門を前に八方塞りかと思われたが・・・長門が読んでいたハードカバーSF本から、謎のメッセエージが書かれた栞を発見する。
プログラム起動条件・鍵をそろえよ。最終期限・二日後
元の世界にもどるため、キョンは走り出す!!

いや~久しぶり読んだけど、面白い。こんな状態に置かれたら、狂うって普通。
以前このシリーズが、過去のSF作品に影響を受けているみたいなことを書きましたけど、
今回はフィリップ・K・ディックの「流れよわが涙、と警官は言った」でしたね。
この作品でもテレビのスターだった主人公がある日目覚めてみると、世界中の誰もが自分のことを忘れてしまっていた、というストーリーでした。
自分が当たり前に思っていた世界が、一夜にして変貌してしまう恐怖。この作品でも、第1巻の時に描かれた「薄皮一枚で非日常に入ってしまう感覚」がある意味1巻以上に見事に表現されています。

でもそれ以上にこの作品が胸を打つのは、キョンがこういう事態になって初めて、あれだけ文句を言いながら、傍若無人なハルヒとその仲間達と騒いでいたムチャクチャな日々が好きだったことに気付くシーン。
ここはなんだか静かな感動がありました・・・。

そして他の学校にいたハルヒと古泉に対面。
ここで前回の「笹の葉ラプソディ」での伏線が生きてきますね。
やっぱりハルヒは他の学校でもハルヒでした。
その後は再び3年前の七夕に。
大人バージョン朝比奈さんに再会したキョンは、長門の元へ。
そしてそこで、今回の事件の、超意外な犯人を知る・・・。
ここでちょうどページ切り替わったところで犯人の名前が出るようになっているのが、ミステリーっぽい処理でかなり好きなんです、私。
朝倉涼子が再び邪魔してきたりして、失敗しかけますが、
なぜか“キョン”に助けられるキョン。ここで3度目のタイムスリップフラグ。
毎回思いますが、谷川先生のタイムスリップのアクロバットには驚かされます。

☆ もう一人の主役・長門の変化

今回の事件の原因でもある彼女。変わってしまったこの世界は、彼女の望んだ世界なのでしょうか。
文芸部員として、キョンと二人で活動することが・・・。
いまコミック「長門有希ちゃんの消失」が連載されてますけど、そちらではそんな「あったかもしれない」世界での長門が描かれてます。

長門有希ちゃんの消失 (2) (角川コミックス・エース 203-7)長門有希ちゃんの消失 (2) (角川コミックス・エース 203-7)
(2010/11/26)
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うん、こっちの長門も悪くない(笑)
でも、やっぱりキョンは元いた世界を選ぶんですよね。
白紙の入部届けを返された時の長門の表情には、感極まる物がありました。

それにしても七夕の際にハルヒが校庭に(キョンに指図して)描いた「私はここにいる」というメッセージは、なかなか意味深ですよね。
ハルヒが地球の外の存在に対するメッセージという見方以外にも、キョンが“この時間のこの世界に、俺はいる”という風にも取れるし、飛躍しすぎかもしれないけど、作品全体を通してみると“長門のメッセージ”という見方も出来るし。
果たして谷川先生は、そういうことも含め、計算して書いたのか・・・。
どっちにしても驚くべきことです。

この作品はこの先も間違いなく名作として残っていくでしょう。
読んでないという人がいたら、あなたが羨ましい。
だってこんな作品に出会える衝撃を経験できるのだから。


総評

コレ読んでる人はほとんど知ってると思いますが、アニメも気になったら見てみてください!!

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