神戯 -DEBUG PROGRAM- Operation Phantom Proof(講談社BOX)

2011年03月10日 14:57

神戯-DEBUG PROGRAM-Operation Phantom Proof (講談社BOX)神戯-DEBUG PROGRAM-Operation Phantom Proof (講談社BOX)
(2010/12/02)
神世希、mebae 他

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今回は初、講談社BOXのPowers作品。
選考委員に「奇書」と言わしめた、その衝撃の内容とは?!
神戯 -DEBUG PROGRAM- Operation Phantom Proof」(神世希著/講談社BOX
作品紹介

深夜、おれが学院の屋上で出会ったのは、重装の美少女だった。トーマと名のる彼女は、愛くるしい転校生と同一なのか?徘徊する白き殺人姫とは、この絶対の美少女なのか?部長、武藤天馬以下学院新聞部の“Operation Phantom Proof”のさなか謎は、雪原の死霊館での忌まわしき大量殺人事件へと至る。第2回講談社BOX新人賞Powers受賞作。

☆ 「奇書」・・・・・その評価は伊達じゃなかった!!

講談社BOXのサイトで、「神戯」の評価というか、選考委員の座談会の模様が掲載されていて、前もって読んでたんですよ。
第2回Powers座談会
その中で、この作品が中井英夫氏の「虚無への供物」、竹本健治氏の「匣の中の失楽」に匹敵する奇書という評価がくだされているのを見て、非常に気になっておりました。
奇書ですよ、奇書。
傑作や駄作じゃなくて、奇書。

「虚無への供物」とか「匣の中の失楽」についてよく知らなかったので、ネットで調べてみたところ、
どうやらミステリ界には、戦後ミステリの四大奇書というのがあってですね、

小栗虫太郎「黒死館殺人事件
夢野久作「ドグラ・マグラ
中井英夫「虚無への供物
竹本健治「匣の中の失楽

の4作品のことを指すようです。
選考委員は、ついに第5の奇書が現れた・・・・という評価。
戦後から今まで4作品しかなかった奇書に匹敵すると言っているわけですから、これはただ事ではないですよ。

そんな前評判の中、読み始めました・・・・・。

(Now Reading・・・・)

読み終わりました・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
はッ!すいません!
ちょっと呆然としてしまいました。
だってあまりにもこの作品が凄すぎるんだもの。
今までラノベはいろいろ読んできましたが、これほどの衝撃を受けた作品は初めてです!


ラノベ(としておきます)としては、驚異の1000ページ越え!
なんだ、この辞典みたいな分厚さ?!(笑)

おかげで読み終わるのに、2日ぐらいかかってしまった・・・。
というわけで書けなかった分、今日はしっかり書きますよ!!

前半は主人公と幼馴染・イズミを含めた学園ラブコメ日常パート。
ある日、“おれ”は深夜の学校の屋上で、トーマと名乗る重装の少女と出会う。
彼女は自身のことを“サツジンキ”であると言った―――。
そんなことがあってから、すぐに“おれ”のクラスに転校生がやってくる。
神世希(カミヨノゾミ)―――その顔は、深夜の学校の屋上で出会ったトーマと瓜二つだった―――。

1000ページのうち、実に4割近くある学園ラブコメ(?)パート。
「化物語」シリーズだったら、とっくに今回のオチが過ぎ去ってるページ数ですが、
不思議と長いとは感じさせないで読ませてしまう。これは素直にすごい。
ルビの振り方が「腹筋」と書いて「フンッ!」と読ませるなど、独特な文章センス。それでいて読みやすい。
タイポグラフィも凝りに凝ってて、二重になった文字やら、独特のフォントの文字が出てくるのは当たり前。
登場人物もにしてもみんなキャラが立ってて、言うこと無し。
その中でもイズミと希がカワイイな~、でも読み終わった後で考えると、このシーンって・・・・・。いや、なんでもないです。
その上、mebae先生の美麗なイラストが神。(シュガーダークの時と違い、ポップな感じも○)
イズミと“おれ”のドツキ漫才は飽きないし、(イズミのツンデレがカワイイ!!)
明るい性格の神世希と、人形のようなトーマの関係も気になるし、
新聞部(仮)の個性の強いメンツ(とくに部長!)の活躍もいい意味でムチャクチャで素晴らしい。
校内に流れる“殺人姫(サツジンキ)の亡霊”の噂やら、
その霊が見えるという美少女霊能者。
噂を検証するために、夜の学校に潜入する新聞部(仮)やら見所たくさん。
危うく見回りの先生に見つかりそうになって、イズミと“おれ”はトイレへ?!そしてキャッキャウフフな展開に?!
これらの出来事を400ページ、一気に読ませられてしまいます。
Book2の巻末に、新聞部のメンツの立ち絵が載っているので(どのキャラもカワイイ!!)、
これを参考に読み進めていくといいでしょう。

それにしてもパロディというか、いろんな作品名がさらっと入ってきますね。
多分神世希先生が好きな(影響を受けた?)作品なんだろうな・・・・。
しかし大量・・・・。

☆ 驚愕の“殺人姫”の正体!超弩級の衝撃を体感せよ!!

そして後半は、資料館、もとい死霊館での大量殺人事件へ。
表紙のイメージに似合わず、ちゃんと本格ミステリしているので意外でした。
死霊館の地下室で見つかった大量のバラバラ死体。
その中には○○○の無残な姿が・・・・・。
ここら辺の主人公の取り乱し具合がヤバイ。アルフレッド・ベスターも真っ青のタイポグラフィの嵐のおかげで、
ただならぬ空気がページからほとばしってるよ!!
死霊館という密室での、犯人消失の謎に挑む新聞部(仮)のメンツ。
様々な可能性を検証するも、ことごとく躓く推理。
主人公はショックから立ち直れるのか?!
神世希とトーマの関係は?!
本当にトーマがこの事件の犯人なのか?!

もう後半は驚愕の展開の連続。
「二転三転」という言葉が、これほど良く似合う作品は珍しいです!!

それにしても部長!カッコいいな~~~~~~~~~!!!!!
見た目に騙されるよな~~~、この作品は!!
“殺人姫”の正体が部長の口から語られた時の衝撃は、「涼宮ハルヒの消失」で事件の首謀者が長門だと分かった時以上の衝撃でした!!マジで鳥肌モノ!!
そして、犯人が明かされた後のラノベ、ミステリー、SFの枠を超えた神展開。
ええええええええええええええ?!!!!!
どうなってしまうの?どうなっちゃうの?!
この、どこへ行くのか全く予想できない感じは、久しぶり。
最後の100ページはタイポグラフィの嵐も最高潮に。
全く、どうやって書いたんだろうか。

神世希先生は非常に頭が良いんでしょうね。
少なくとも、見た目で判断しているといい意味で騙されますよ。
ライトノベル、いや小説作品でも、これほどの完成度の作品は巡り会えないと思います!!
この作品を100点満点で評価するなら、200点以上ですよ!!(個人評価)


総評

読んで欲しい!!読めって言いたい!!
人によっては全くダメという人もいるかもですが、それでも読んで欲しい。

それにしてもこれ続くんですよね・・・・。
この先どうなってしまうんだろう・・・・。



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コメント

  1. 豆腐を掴んだハト | URL | -

    面白そうやな。金に余裕がある時に買って読んでみるぜ

  2. つかボン | URL | v14okzU2

    絶賛レビューじゃないですか。
    これ1月に読み始めて、途中で飛空士の最終巻とか、どうしても先に読んでおきたい本が何冊か出たので中断してそのままになっていました。
    そろそろ溜まっているBOX Powersを一気に消化していきたいと思います。
    値段が高いのに面白そうな作品が毎月出るから本当に困りますよ。

  3. ask | URL | -

    奇書のうち2作を読んだ身としては、とてつもなく気になります。あれと匹敵って……え?
    というか読んでなくても、naomatrixさんの熱量が大きすぎて手を出していたんでしょう。読ませよう、読ませる!という気概がビシビシ伝わって痛いくらいです。ハハ、止めてください……よ。読み……ますって(ビシビシ

    1000ページと聞くと境界線上のホライゾンの鬼畜的重量を思い出して鬱になるのも事実なのですが、いやいや、読まなければ。というより、読みたいです!

  4. naomatrix | URL | -

    Re: タイトルなし

    > 豆腐を掴んだハトさん
    ぜひ買って、衝撃を受けてください!!

  5. naomatrix | URL | -

    Re: Re: タイトルなし

    > > 豆腐を掴んだハトさん
    > ぜひ買って、衝撃を受けてください!!

    >つかボンさん
    値段が高いというのがネックですが、少なくともお金を払ってもいい内容にしていって欲しいですね、講談社BOXは。

    >askさん
    ほう、奇書を二つですか。
    ちなみにどれですか?
    おもしろそうだったら読んでみたいです!!

  6. ask | URL | -

    >ちなみにどれですか?

    ドグラ・マグラと黒死館です。特にドグラ・マグラは奇書と言われて頷いてしまうほどです。
    巧妙なメタに、「脳髄論」といった奇怪な単語の数々。わたしには、到底全部理解することはまだ不可能ですが、何度でも挑戦してみたくなるあたり、やっぱり奇書ですw

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