武蔵野アンダーワールド・セブン 多重迷宮(東京創元社)

2016年01月04日 01:03



明けましておめでとうございます!! 今年も1年よろしくお願いします。
休みの間に積読をいろいろ消化したので、ちゃっちゃとレビューしていきたいと思います。
武蔵野アンダーワールド・セブン 多重迷宮』(長沢樹著/東京創元社)
作品紹介

可憐な美貌を持つ財閥令嬢から依頼された“鱗雲荘”の調査。有力政治家として名を轟かせた彼女の祖父が遺したその建物の地下には、鍾乳洞を利用して建造された巨大なシェルターが存在していた。そこで七ツ森神子都をはじめとする地下世界研究会のメンバーが屍蝋化した遺体を発見した瞬間、恐るべき連続殺人の幕が開く…!

☆ IFの日本で展開される、地下連続殺人!!

結構、どころじゃないレベルでお久しぶりな長沢作品ですが、『リップステイン』以来ですか。
今回はなんと歴史改変SF&ミステリ-というそれまでとは打って変わって新境地に挑んだ本作。 それまでの長沢作品が好きだったので、かなり期待して読んでみたんですが…。
うーん、正直期待ハズレと言うしか…。

まず、良いところを挙げると、相変わらずキャラクター描写はキャッチーで素晴らしいと思います。
やや格闘技経験者が味方側に多い気がしましたが、それは置いといて、とりあえずキャラクターの個性の強さは『消失~』から一貫してますね、長沢作品は。
あとは…、あれ?後が出てこないぞ。 てことで、正直今回の作品で良かったのってこの辺ぐらい。

ここから欠点箇所なんですが、まず日本が北と南に分かれて戦争?をしたという極めて特殊な舞台設定が、作中で披露されるトリックとほとんど何も関係なかったこと。
というかこのトリック(ていうのかコレ?)この舞台設定じゃなくても出来るよね。西尾維新作品だったら、普通に現代の日本で使ってきそうだもん。 一種のクローズド・サークル物なのに、特殊な世界設定って食い合わせ悪いような…。
そしてそのトリックも、今時このオチでびっくりさせようってのはちょっとな~。 いや良いんだけど、このオチでビックリするには、舞台設定とかストーリーの進め方が余りにもガタガタ過ぎるでしょ。 このトリックってミスリードがあってこその衝撃だと思うのだけど、そのミスリード自体が弱いから、ネタが分かっても『ふーん』としか思わないし。
トリックがわかっても衝撃が弱いのは、もうひとつ視点が多すぎってのもあるかもしれない。 神子都、ツグミら含めても5~6人の視点が入れ替わり出てくるので、読んでるこっちが混乱するんだな。 ネタバレだけどこういう叙述トリック的な奴だったら、視点は多くても2~3ぐらいに絞るべきだったんじゃないかと。 最近浦賀和宏作品で鍛えられたせいか、こういうトリックにはちょっとうるさくなっちゃったよ。 でもこう思ってる人、多分私だけじゃないはず。

総評

『リップステイン』は続き読んでみたい、とすごく思いましたが、こっちはいいかな…。
キャラが魅力的なだけに、なんでこんな料理の仕方しちゃったの…って思わずにはいられない、そんな作品。

にほんブログ村 小説ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://matrixblog.blog65.fc2.com/tb.php/1307-5fd07ea9
    この記事へのトラックバック