スキュラ×カリュブディス -死の口吻-(新潮文庫NEX)

2015年06月10日 23:30



「午前零時のサンドリヨン」「マツリカマハリタ」シリーズなどでのおなじみ、相沢沙呼氏の百合×狼×伝奇サスペンス。
思ってた以上に百合好きにおススメな作品になってます!
スキュラ×カリュブディス -死の口吻-」(相沢沙呼著/新潮文庫NEX)
作品紹介

初夏。街では連続変死事件が起きていた。まるで狼に喰い千切られたような遺体。流通する麻薬。恍惚の表情で死んでいく少女たち。自らも死を求める高校生・此花ねむりは鈴原楓との出会いをきっかけに事件を調べ始める。だが、そこには3年前の殺人事件に繋がる驚愕の真実が隠されていた―。性と死、その果てに垣間見える少女の戦い。逸脱者たちが繰り広げる戦慄の新伝奇譚。

☆ 謎の麻薬を巡って少女達が巻き込まれる事件とは!?

著者の相沢沙呼氏といえば、マジシャンとしての知識を生かした青春ラブコメミステリ「午前零時のサンドリヨン」から始まるシリーズ、そして「マツリカ」シリーズなど、男主人公のちょっとライトノベルっぽい作風で有名な方ですが、今回の作品はそれとは打って変わってもう超ド直球の百合。 というわけで、コレでもかというぐらいキマシってます。

とにかくこの作品の主人公である此花ねむりのクールビューティさと、鈴原楓の普通の女子っぽさがいい組み合わせ。
ねむりが一人になろうとしてるんだけど、楓がかまってきて、だんだんねむりの方が折れてきちゃって…という展開はたまらんですな、百合好きな自分としては。 でもねむりの方には、楓と親しくする事ができないある“理由”があって…という設定があるおかげで、それを乗り越えて楓と本当の友達になったときにカタルシスがあります。
そうそう、組み合わせって意味では、今回敵?として出てくる瀬崎愁架とねむりのやり取りもこれはこれで素晴らしいですな。 こっちはちょっとだけレズに片足突っ込んでる感じの百合。 いかにも『マリ見て』に出てきそうなキャラを妖しくしてみました、という感じが非常に分かってらっしゃる。

☆ ねむりの苦悩と、犯人の正体。

ねむりの正体が判明するところで、物語は一気に伝奇作品の色を強めていきますが、ここら辺のねむりの苦悩の描写が旨くて、別に百合好きかどうか関係なく読まされてしまう箇所だと思います。 この辺はさすが相沢先生というべきか。
ただこの作品の限った話ではありませんが、相沢先生の作品って基本的にミステリーとしての驚きは重視していない傾向があるので、そっちの方面を期待している人にはちょっと物足りないかも。

何はともあれ、相沢先生がここまで“百合”というものに理解がある人だとは思ってなかったので、嬉しい発見でした。
というわけで、
ぜひ続き書いてください、お願いします!!

総評

初新潮文庫NEXでしたけど、このレーベル結構実力派ばかりをいろんなところから引っ張ってきているので、楽しみなレーベルです。 積読に何冊かあるので、こちらも楽しみにしたいと思います。

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