冬空トランス(角川単行本)

2014年12月24日 23:02


冬空トランス (樋口真由“消失”シリーズ)冬空トランス (樋口真由“消失”シリーズ)
(2014/03/26)
長沢 樹

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ちょっと「リップステイン」と前後しましたが、“消失”シリーズ初の中短編集。
3つのトリックを全て見抜けるか?
冬空トランス」(長沢樹著/角川単行本
作品紹介

屋上観覧車、校舎、放送室…様々な場所に仕掛けられた3つのトリック。可愛すぎる名探偵・樋口真由と、弱小映画研究部部長・遊佐渉のコンビが、導き出した正解は!?『消失グラデーション』『夏服パースペクティヴ』に続く、シリーズ最新作。青春のひと時を謎解きに捧げる若者たちの本格ミステリ。

☆ 屋上観覧車、校舎、放送室…3つのトリックと青春模様。

遅くなってしまいましたが、樋口真由が探偵として活躍する“消失”シリーズ第3弾。
今回はシリーズ初の短編集です。

モザイクとフェリスウィール
動画投稿サイトで注目を集める樋口真由。 彼女を映画研究部に引き入れたい遊佐は、彼女から部活に入るための条件として、彼女が撮った映像のトリックを見抜けるかどうか試されることに。
真由と遊佐の出会い編。 このシリーズ、というか長沢作品にいつも共通している“映像製作”のディテールを前面に押し出した、なおかつ非常に現代的な製作事情を見ているだけで見ごたえのある作品。
ただトリックに関しては、ちょっと専門用語が出てくるので、知らないと理解できないかも。

冬空トランス
真由たちの通う学校で発生した女子生徒の飛び降り事件。状況は自ら手首を切って飛び降りたことを示していたが、真由はそのことに疑念を抱く…。
本作中一番の長さを誇る中篇。 興味深いのはこのシリーズとしては初の“倒叙ミステリー”になっているということ。
つまり犯人は最初から明かされていて、犯行の手段やアリバイトリックなどを暴いていくものですが、トリックがなかなか大掛かり。 でも実際問題として、コレ本当に出来るのかね。 でも話としては『消失グラデーション』とも通じるテーマを扱ってて、長沢先生はこういうことに興味があるのかと勘繰ってしまいます。

夏風邪とキス以上のこと
上2つの話と打って変わって、後輩の生徒に放送室に閉じ込められてしまった真由。
果たして脱出できるのか!?
なんというかよくわからないまま、いつの間にか放送室に閉じ込められてしまった彼女ですが、この藤崎という子は前に出てきたんだっけ? ちょっと間が開いているので記憶が怪しいですが。
何にしてもシリーズ中でも異色作。 ですが意外と脱出はあっけなかったりします。

☆ 長編の裏話的な…。

作中の時期的にも、『消失』や『夏服』とそんなに前後していないせいか、結構長編の展開に触れるくだりもあるんですが、基本的に知らなくても問題なし。 ただトリックに関しては、短編ということもあるのか小粒な感じ。
でも映像製作のディテールの部分は相変わらず楽しいですね。

総評

結論として帯にあるような本格ミステリ感はそれほどなくて、長編の裏話集といった趣が強いです。
シリーズのファンにはおススメだと思いますが、ガッツリ本格を、って人にはちょっと物足りないかも。

夏服パースペクティヴ 感想
消失グラデーション 感想

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