--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』観てきました!

2014年11月16日 00:43


楽園追放 Expelled from Paradise 齋藤将嗣デザインワークス楽園追放 Expelled from Paradise 齋藤将嗣デザインワークス
(2014/11/15)
不明

商品詳細を見る

本日はるばる新宿のバルト9まで遠出をして、監督・水島精二×脚本・虚淵玄という話題のタッグによるセルシェーディング3DCGアニメ『楽園追放 -Expelled from Paradise-』を鑑賞してきました。
製作は東映アニメーション、CG製作は『ガールズ&パンツァー』などで知られるグラフィニカ。
最近東映アニメーションは『プリキュア』のCGは言うに及ばず、『キャプテン・ハーロック』『聖闘士星矢』などCG方面にかなり力入れてますね。
公開初日の2回目だったんですが、やっぱり虚淵脚本作品ということもあってか、ほぼ満席状態。
それだけみんな注目しているということですな。

ではいろいろ感想などをつらつらと。
まずはなんといっても主人公・アンジェラが可愛い(小並感)。
演じているのが釘宮理恵さんなので、そりゃ可愛いに決まってる(笑)。 最初にアンジェラが出てきたとき、釘宮さんが演じるキャラとしては結構珍しいクールビューティーだったので「釘宮さんこういうキャラやるんだ」って驚きがありました。
ですが、話が進むにつれていつもの釘宮キャラっぽくなっていく(笑)。
あとフェイシャルモーション(キャラクターの表情のモーション)が実に表情豊かで、歯軋りしているシーンなどほとんど手描きアニメのノリで素晴らしい。 サンジゲンの『蒼き鋼のアルペジオ』でもかなり表情のモーションが豊かだったことに驚きましたが、今回は『アルペジオ』以上に自然な感じになっていて驚愕。 はっきり言って、もうほとんど手描きアニメと見分けがつかないレベルになってます。 技術の進歩は恐ろしい…。
それに加えCGの演技も、結構コミカルなトーンだったりして、見ているうちにこれが虚淵脚本作品であることを忘れそうでした(笑)。こういう部分からもモーション担当の人の努力が伺えます。 パンフレット見てて思ったんですが、やっぱり3DCGアニメの分野で、ピクサーは重要なんだな~としみじみ思ったり。
こうしたキャラデザ・CGモデル・モーションにより、アンジェラの動きの可愛さが強調されているんですが、脚本の面でも今回アンジェラの魅力が出るようなつくりになっているのもポイント。 その点に関しては後ほど。

そして見た人誰もが言っているラストの戦闘シーン。 ここは本当にスクリーンで見られて良かった。
現時点での日本の3DCGアニメのロボ戦闘シーンとしては、ほぼ最高レベル。 こういうシーンは手描きではないCGの強みを感じます。
ちゃんと弾切れになって武器を取り替えたり、敵を倒した理由にロジックが利いていたりと、『アルドノア・ゼロ』の序盤3話でも見せた“論理的に進む戦闘シーン”がここでも見られます。 戦闘シーンにロジックがあると、やっぱり盛り上がりとかその後のカタルシスとかがぜんぜん違います。
本作を見ているとやっぱり『アルペジオ』『シドニア』と続いている“セルルック3DCGアニメ”の流れが完全に来ているなと感じます。

3つ目に本作のウリである虚淵氏の脚本について。 あらすじはこちらから→公式サイト
結論から言ってしまうと今回は良くも悪くも“虚淵作品らしくない”作品に仕上がっています。
事前にハヤカワ書房からノベライズと同時に、サイバーパンクアンソロジーとしては『ミラーシェード』以来となる『楽園追放』という古今の作品を集めた作品集が出たことからもわかるように、本作は明白に“サイバーパンク”として打ち出されていることがわかります。
主人公アンジェラが“ディーヴァ”なる仮想世界でデータ(擬似人格?)として存在していること。 そして現実世界に行くときは、生身の肉体に人格をインストールして出撃するところ。 ロボ(アハーン)にも同じく人格をインストールすることで、自分の体のように扱えるところなど、自分的に“萌える設定”がちゃんと織り込まれていて、少なくともサイバーパンクとしては十分すぎる出来。 『マトリックス』世代の自分としては、こういう設定に弱いんです。
そしてアンジェラと行動を共にすることになるディンゴ(CV三木眞一郎)との、凸凹コンビっぷり。 ディンゴがまたいいキャラしてるんですな、これが。 彼の持っているギターがちゃんと後で伏線として生きてくるのもいい。(ただ三木さんのあの歌はどうかと思いましたが…) フロンティアセッターを演じているのが神谷さんだというのもピッタリではないでしょうか。

ところで「まどマギ」以降の虚淵作品「ガルガンティア」「サイコパス」に共通するポイントとして、“主人公が価値観の変更を迫られるような衝撃的な事実に直面し、精神的に変化する”というストーリー上での類似点があります。
「まどマギ」では言うまでもなく、魔法少女というものの正体をキュウべえから聞かされるシーン。
「ガルガンティア」では主人公レドがイカ型生物“ヒディアーズ”の正体を知るシーン。
そして「サイコパス」では、シビュラシステムの正体についての件で。
本作『楽園追放』でもそういうシーンが一応用意されて入るんですが、上記の作品に比べると、事実のおぞましさよりも“仮想空間で人格データとしての生きることの是非”という問いかけに近いものになっていて、意図してマイルドにしているようなところがあります。
しかもアンジェラが仮想世界“ディーヴァ”が楽園だという考えを徐々に変化させていくきっかけがディンゴの言葉なので、アンジェラがディンゴの言葉によってだんだん“デレてくる”ように見えるっていう(笑)。
そしてそのデレるアンジェラに、釘宮さんをキャスティングするスタッフはわかってらっしゃる(笑)。
マイルドといえば、ラストの大迫力のロボ戦闘シーンでも、今までの虚淵作品だったらもっとやられる側の陰惨な描写がさらっと入ったりしそうですが、今回はそういうシーンは全く無く、むしろやられた側がちゃんと助かっている描写を入れていたりなんかして、この辺も虚淵脚本としては新機軸な気がします。(余談ですが、ここで出てくるモブ扱いの美女3人に高山みなみさん、三石琴乃さん、林原めぐみさんを持ってくるところがスゲー東映っぽい)

ただ突っ込みどころが無い訳でもなくて、たとえば仮想世界“ディーヴァ”の描写が、冒頭の海水浴場のシーンと応接間のシーンぐらいしかなくて、“楽園”って感じがあんまりしないとか、高官のデザインが風神、ガネーシャとかもうちょっとなんとかならんかったのかとか、キービジュアルのポスターに写っているキャラの3分の2がモブレベルの扱いで終わっていることとか、やっぱりディンゴのギター、そして歌のシーンからどうしても漂うダサさ(特にフロンティアセッターが旅立つときに歌うのは、ちょっと止めてほしかった…)とか、結構あるんですよね今回。

とはいえこの“虚淵作品っぽくない”感じが、今まで虚淵作品というだけで敬遠していた人たちに勧めるにはいい方向に働いていると思います。何より今回、映像からわかる範囲では、誰も死んでないしな(笑)。
早いものでアマゾンでのBD予約の順位が上がってるみたいだし、ラストの迫力を考えれば当然かなという気がします。ですが公開されているうちに大きなスクリーンで見てほしいですね。
というわけでスゲー良かったです!! おススメ!
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://matrixblog.blog65.fc2.com/tb.php/1237-8b3cf778
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。