サクラカグラ1(星海社FICTIONS)

2014年08月17日 23:10


サクラカグラ 1 (星海社FICTIONS)サクラカグラ 1 (星海社FICTIONS)
(2014/05/16)
久弥 直樹、岸田 メル 他

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美少女ゲーム史に燦然と輝く『Kanon』のシナリオを担当した久弥直樹氏の学園ミステリー。
残念ながら『ONE~輝く季節へ~』も『Kanon』も未プレイなんですが、岸田メル氏のイラストに惹かれて購入(笑)。
サクラカグラ」(久弥直樹著/星海社FICTIONS
作品紹介

“この世界に存在しない少年”を視てしまった月深学園高等部1年生・上乃此花は、夕暮れの旧校舎の屋上で彼からそう告げられる。少年の欠落した死の記憶をめぐる犯人探しの末に、学園に満ちた矛盾の向こう側にある真実を知ったとき、それまでの此花の日常は妖しく歪みはじめる―!『ONE~輝く季節へ~』『Kanon』の久弥直樹復活作にして長編小説デビュー作!

☆ “存在しない少年”と出会った少女は、学園の謎に挑む!

岸田メル氏の絵があったから、という非常に不純な動機で購入した本作。
Key作品つながりでは『CLANNAD』はやったことがありますが、『Kanon』は未プレイ。 でも同じKey作品なんだから、多分泣ける話になっているんだろう、と思って、その作品を作った脚本家の書いた小説作品を購入。

結論から言うと、予想以上に、というか星海社FICTIONSの作品ではかなり良い!!
基本的なあらすじは、幽霊?な少年に出会ってしまった上乃此花は“僕が誰に殺されたのか知りたい”と言う少年の頼みを図らずも探ることになる、という話。 なんだかこの辺はまだ本格的に事件らしい事件が起こってないんで、プロローグ的な扱いなのかもしれませんが、岸田メル氏の絵もあって百合ミステリーに転がっていきそうな雰囲気ではあります。(多分そうなっていくのでしょう)
描写もなかなか良くて、ここだけでも好きになりそうなんですが、この作品の本当にすごいのは、後半の「リンネカグラ」の章。

☆ 一見、ファンタジックなボーイミーツガール物に見えますが…。

問題の「リンネカグラ」の章は、上記の「コノハナカグラ」の章とは視点が変わって、此花と同じ学校の生徒である“僕”が、学園の変わり者として煙たがられている少女・玖珂凜音と出会った事で、彼女が真夜中に繰り広げる“正義の味方”としての戦いに巻き込まれる、というもの。
『中二病でも恋がしたい!』の設定を、ままごとじゃなくシリアスに繰り広げた、と考えていただけるとイメージしやすいかと。 凛音の発言はもうモロに中二病患者のソレだし、普段からレインコートを着ているという危なさ。
そして夜な夜な彼女が戦う相手というのが、黒いドレスを身に纏った彼女と全く同じ顔をした少女(黒凛音)だというのも、ものすごーく中二心をくすぐる設定。
そんな戦いを繰り返す彼女に対して、主人公である“僕”は徐々に惹かれていって…というのが一応のストーリー。
このストーリーだけでもひとつ作品が出来てしまいそうな気がする内容なんですが、一見リリカルなボーイ・ミーツ・ガール(見かけ上)が終盤でまさかあんな展開になるなんて…。 多分誰もが驚愕するのではないでしょうか。
なぜ私がボーイ・ミーツ・ガール(見かけ上)と書いたのか。 そしてなぜ主人公の名前ではなく“僕”と書いているのかがヒントになるでしょう。

総評

しかし星海社FICTIONSの作品で、久しぶりにこんなに続きが読みたいと思う作品に出会った気がします。
シリーズ作品の1巻としては、ほぼパーフェクトでしょう。 しかも百合で、イラストがメル氏ですからね。
イラストに関連してですが、読み終わった後で改めて表紙を見ると「あーなるほどね」って思いますね。 深いですよ、いろいろと。

こうなってしまうと、帯で宣伝している久弥氏が原案・脚本している秋アニメ『天体のメソッド』も期待してしまいますな。
全く注目してませんでしたが、どんな作品になるのか、こちらも期待です!!

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