宵鳴(講談社BOX)

2014年05月14日 23:02


宵鳴 (講談社BOX)宵鳴 (講談社BOX)
(2013/10/16)
柴村 仁、六七質 他

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柴村仁先生の傑作ダーク・ファンタジー『夜宵』。 まさかまさかの続編登場。 細蟹の市で繰り広げられる“うろくづ”を巡る事件とは。
宵鳴』(柴村仁著/講談社BOX)
作品紹介

大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹の市」。そこで手に入らぬものはないといわれ、欲望と幻想が妖しく交わるこの場所も、しかし少しずつ衰退の兆しを見せていた。滅びの予感に身をゆだねながら、赤腹衆のサザは最後の市守りとして今年もまた仮面をつけ、夜ごと市を巡回する。そんな折、市に大道芸人の父娘が流れてきた。彼らはある呪いを解くため、「うろくづ」という不思議な道具を探しもとめており…。

☆ 傑作ダーク・ファンタジー第2弾! 細蟹の市、再び。

講談社BOXの中でも、というより最近読んだどのライトノベルよりも素晴らしいファンタジーだった『夜宵』。
その続編が出るという情報を聞いたときは、思わずバンザイしてしまいました。

冒頭の「ティア・ドロップ・ティア」。
全体通して読むと、この作品だけ雑誌に短編として掲載されたんじゃないかと思ってしまう内容。
細蟹の市で見つけた美少女に一目惚れしてしまった友人。 彼女にもう一度会いたいという友人の頼みを受け、細蟹の市に潜入する僕。 だが友人には本当の目的があり・・・果たしてその少女「ティア・ドロップ・ティア」とは何者なのか!?
この話を読んだだけでも、前作『夜宵』からまったくスケールダウンしていないことがわかります。
友人が一目惚れゆえの痛い言動・行動をしておりますが、ティア・ドロップ・ティアの正体はそれ以上に恐ろしい。

そして残り全てで展開される“うろくづ”なる道具を巡る、群像劇。
ホラー・ファンタジーとしてのレベルは全く下がることの無いまま、壮大な愛と呪いの物語を描いていることにただただ戦慄。 とにかくメトメとカラカラの二人が切ない話。 いろいろ書きたいんですが、ネタバレになってしまうのがつらい。
この二人を見ていたら、「モールス」のエリとその父の関係に近いな~ってなんとなく思った。


MORSE〈上〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)MORSE〈上〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)
(2009/12/30)
ヨン・アイヴィデ リンドクヴィスト

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☆ 講談社BOXでは珍重すべきシリーズ!

前作に引き続き赤腹衆のサザも出てきたし、彼の内面を掘り下げていく展開にもちょっと興奮しましたし、もうとにかく充実したストーリーでした! 最近物語シリーズ以外あんまりぱっとしない講談社BOXですが、このシリーズはその中にあってとにかく素晴らしい出来。 もっとも柴村先生は電撃文庫の出身なんで、講談社BOXの編集部はちょっと危機感持った法がいい気がする。
ただメトメがこの話のあとどうなったのかだけが大変に気になる。

総評

ああいいわ~。 やっぱりこのシリーズツボです。
こういう良質なファンタジー書ける人って、ライトノベル界隈ではとにかく貴重。
最近手がつけられてないですが、柴村先生のほかの作品読みたいな~。

夜宵 感想

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