蒼穹騎士 ボーダー・フリークス(ハヤカワ文庫)

2013年11月07日 00:14


蒼穹騎士: ボーダー・フリークス (ハヤカワ文庫JA)蒼穹騎士: ボーダー・フリークス (ハヤカワ文庫JA)
(2013/06/21)
榊 一郎

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今気がついたんですが、このブログでハヤカワ文庫のレビューって初めてなんですね。
音速を超えると“竜”になってしまうという世界で、戦闘機と竜のドッグファイトという男のロマン満載の作品。
蒼穹騎士 ボーダー・フリークス」(榊一郎著/ハヤカワ文庫
作品紹介

音速を超えたジェット機が操縦士ごと竜と化し、人を喰らう現象が確認されて数十年。天空を跋扈する竜と闘う「蒼穹騎士」のユキトは、3年前の親友の竜化を止められなかった事件を悔いていた。ある日、女性科学者メリルが竜の研究のため、戦闘機への同乗を申し入れてくる。その無謀さに呆れるユキトだが、やがてふたりは魂の奥底に共通する奇妙な願望と恋情を意識し合う…実力派が放つ、壮絶なるファンタジイSF空中戦。

☆ 竜に転生した親友を討つため、男は空を駆ける!

男なら、多分一度は妄想する“竜VS戦闘機”という対決。
その妄想をそのまんま形にした作品が刊行されました。作者は現在放送中の「アウトブレイクカンパニー」の榊一郎先生。 関係ないですけど、私はペトラルカが好きです(笑)。

さて、この妄想をそのまま文章にしたような作品(注:褒めてます)ですが、内容は結構シリアス。
音速を超えたことで、竜になってしまった親友・ダインを止められなかったことを後悔するくだりから始まり、その親友の妹・エリスの発言でさらに凹まされ、エリスが謝りたいと思っているのに、当のユキトはすれ違ってばかりという、なんとも歯がゆい関係が魅力の物語。 後半の竜とのドッグファイトが激しく絵になっているので、ユキトの専属の整備士が全員女とか、メリルの「濡れる」発言とか、変なライトノベルっぽさは無くてもよかった気がする。
竜に進化するのがさらなる進化の途中過程という仮説が提示されたり、なかなか設定に凝っていてそれはそれで楽しめるんですが、なんかこうもうひとつ物足りないというか、いい材料を無駄遣いしている感が否めないというか、とにかく個人的にはいろいろ惜しい作品。こういうところをもっと突っ込んで書いていけば、大傑作になるかも知れぬ可能性を秘めていると思うんですが…。 たぶんシリーズで続くんじゃなかろうか。

☆ ハヤカワのライトノベル作品。

ハヤカワだということで、てっきりイラストとかついてないもんだと思ってたんですが、普通についてました(笑)。
「スワロウテイル」とかもイラスト付いてるんでしょうか? というかハヤカワは最近ライトノベル寄りの作品を続けて出すようになりましたよね。 野崎まど先生も最近「know」を刊行しましたし。
ただ見た目他の非ライトノベルSF作品と見分けがつかないんで、ちょっと住み分けしたほうがいいんじゃないかと思うんですが…。 でもライトノベルとSFにあえて明確に線引きしないところがハヤカワの良さでもあるのかもしれないです。 う~ん、この辺は難しいところだ。

総評

そういえば冒頭で話した「アウトブレイクカンパニー」ですが、アニメが意外と面白くて、ちょっと原作のほうに興味が出てきました。 というわけで、もしかしたら買うかもしれないです。たぶん。

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