『クロック城』殺人事件(講談社文庫)

2013年10月06日 13:34


『クロック城』殺人事件 (講談社文庫 き 53-1)『クロック城』殺人事件 (講談社文庫 き 53-1)
(2007/10/16)
北山 猛邦

商品詳細を見る

今回は久々メフィスト賞受賞作。 第24回受賞者の新鋭・北山猛邦氏の本格ミステリーです。
『クロック城』殺人事件」(北山猛邦著/講談社文庫
作品紹介

現在、過去、未来。別々の時を刻む三つの大時計を戴くクロック城。そこは人面樹が繁り、地下室に無数の顔が浮き出す異形の館。謎の鐘が鳴り響いた夜、礼拝室に首なし死体、眠り続ける美女の部屋には二つの生首が。行き来不能な状況で如何に惨劇は起こったか?世界の終焉を鮮烈に彩る衝撃のメフィスト賞受賞作。

☆ 世界の終焉が近付く中、クロック城で謎の首なし死体が…。

コツコツと紹介しているメフィスト賞受賞作シリーズ。今回は第24回受賞作の北山先生のデビュー作ということで、あの西尾先生の次の人ですか。 最近では『ダンガンロンパ 霧切』の著者としても知られてます。 これはいずれレビューする予定。

さて早速感想を。 いろいろツッコミどころはありますが、とりあえず最後のトリックに関しては素直に驚きました。 新本格以来、どちらかというと叙述トリックや心理トリックを駆使した作品が多い中、いわゆる“物理トリック”で驚かせてくれる北山氏は貴重な存在。 さすが“物理の北山”と言われているだけあります。 それにしてもこのトリックってルパン三世とかが使いそうですな(笑)。
ちょっと古めかしい物理トリックを駆使してはいますが、キャラクターに関してはほぼ西尾先生と同年代の北山氏なんで、ライトノベル風。 村上春樹的とも言えるでしょうか。
さていろんな人が指摘している通り、この作品はいわゆるセカイ系なストーリー。 そのセカイ系的な世界観があんまりクライマックスのトリックに生かされていないという指摘は確かに本当だった。 作品全体としては非常に面白いんですが、この終末の世界観必要か?とは感じました。 終末については投げっぱなしで終わってしまったし。

☆ 過去、現在、未来の館をどうやって行き来する?

とはいえ最後の二転三転する展開はさすがだし、キャラクターの魅力は十分あるし、本格ミステリーとしては読み応えは十分です。 さっきのセカイ系的な世界観のツッコミどころに関して目を瞑れるなら、非常におススメの作品。
この後、北山氏は『瑠璃城』『アリス・ミラー城』『ギロチン城』と“城シリーズ”を刊行していくわけですが、どうも『アリス・ミラー城』が評価が高いみたいなので、とりあえずそこまでは読んでみようかなと思います。

総評

個人的には大変面白かったんですが、やっぱり『S』までは行かないかな~。
次の『瑠璃城』はどうなるでしょうか?

にほんブログ村 小説ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://matrixblog.blog65.fc2.com/tb.php/1115-4bb30da0
    この記事へのトラックバック