猫の彼女のESP1(星海社FICTIONS)

2013年06月23日 22:59


猫の彼女のESP 1 (星海社FICTIONS)猫の彼女のESP 1 (星海社FICTIONS)
(2013/03/15)
泉 和良

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結構お久しぶりな泉和良作品。 著者初のシリーズ長編です。
超能力を使える特殊猫(ルナ)と行動を共にする“猫殺し士”のサイキックな絆の物語。
猫の彼女のESP」(泉和良著/星海社FICTIONS
作品紹介

かつて失った“恋人”を取り戻すため“猫殺し士”として活動する「国塚誠」と、そのパートナーである特殊猫「アサキ」。
奇跡的に一命を取り留めた最悪の事件から10年、熟練の“猫殺し士”として活躍する国塚のもとに、特殊猫暴走事件への出動要請が届く――。
14歳の少女に飼われていた特殊猫「ナイト」はなぜ暴走してしまったのか?
その事件に国塚を呼び寄せた特殊猫研究の最高権力者「栗山ヒロミ」の狙いとは?
そして、12年前に地球の自転を6時間も進め、その後忽然と姿を消した“根源の特殊猫”「エグエリ」の願いとは――。
猫(彼女)×超能力(ESP)のサイキックサスペンス! 泉和良初のシリーズ長編、あなたの“絆”を問う物語が、ここから始まる。

☆ 特殊猫(ルナ)を巡るサイキックサスペンス!

このブログでは「私のおわり」以来の泉作品。
泉先生は、どっちかというと切ないラブストーリー+ちょっとSFを書く作家としてのイメージが強かったので、こういうカッチリと設定を固めたSF作品を、しかもシリーズ作品を書いてくるとは思いませんでした。

サイキックサスペンスということで、能力者モノかな?と思いがちですが、あくまでサイキックなのは特殊猫と呼ばれる猫の方なので、ポケモンとかああいうのに近いのでしょうか。
といっても、この話はポケモンみたく単純な話ではもちろんなく、前半の14歳の少女・沙良とその飼い猫である特殊猫・ナイトの暴走事件から始まり、中盤の国塚の特殊猫・アサキと病院で眠り続ける国塚の恋人・チヨとの関係、終盤のエグエリを巡る事件に至る過程がなんともしっかり構成されていて、本当に「エレGY」とか「私のおわり」を書いた人と同じ人なのかと思ってしまったよ。
特に中盤のアサキとチヨの秘密は、かなり驚きの展開。 プロローグがまさかこんな形で繋がってくるとは…。

そして終盤のエグエリを巡る事件も、中盤に負けず劣らず驚きの連続。 先ほどポケモンみたいだと書きましたけど、この作品の場合“ポケモンに使われる”という話になっていくのが面白かったです。(浦川さん…)

あとこの作品、意外と栗山ヒロミの存在が大きいですね、腹の読めない上司キャラ(というか悪役?)ポジションで、自分がやっていることを全く悪いと思ってないブレの無さがなんとも。 読んでてこんなにイラッとする悪役はなかなか久しぶりです。(特に後半の“謝らない”の件が)

☆ 2巻は沙良がメインの話?

おおむね高評価なんですが、文句をつけるなら、主人公が35歳だとはとても思えない、ナイーヴすぎるナレーションがちょっと気になりました。イラストを見ると結構オジサンに見えるんですが、文章だけ読んでいると西尾作品の主人公みたいな感じがしてきます。 どうも最近卑屈でナイーヴすぎる主人公に辟易している自分がいるな~。

結末から考えると、2巻は沙良が中心になって話が動いていくのでしょうか?
アサキがまだ復帰してないしな…。 今回から彼女がどのように成長していくのかが見物です。

総評

正直読む前はそんなに期待はしていなかったんですが、私が読んだ泉作品の中では、一番しっかり設定が作ってあるある作品、という印象です。 もう2巻も刊行中なので、どうしようか検討中。

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