キャットフード 名探偵 三途川理と注文の多い館の殺人(講談社BOX)

2013年06月05日 22:49


キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人 (講談社BOX)キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人 (講談社BOX)
(2010/07/02)
森川 智喜

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結構前の作品ですが、同作者の「スノーホワイト」がこれの続編ということで、やっぱり最初から読まなきゃダメだろうと思い購入。 けどなかなか置いてないんですよね。
しかし探した甲斐があったというもの。 なかなか独創的な作品でございました!
キャットフード 名探偵 三途川理と注文の多い館の殺人」(森川智喜著/講談社BOX
作品紹介

一攫千金を目論む化けネコ・プルートが考えついたのはコテージに見せかけた“人間カンヅメ”工場。彼女の計画はしかし、思わぬ形で破綻する。工場に呼び寄せた高校生の中に、人間に化けた黒ネコ・ウィリーが混ざっていたのだ!ネコ社会の法律により、ネコを殺すことは許されない。4人の人間から1匹のネコをあぶりだせ―尻尾を出したら殺される。

☆ 島におびき出された4人の中から、人間に化けた“ネコ”をあぶりだせ!

偶然だとは思いますが、最近は『無貌伝』のようなミステリー×ファンタジーのクロスジャンル的作品が続いているような気がします。 今回紹介する「キャットフード」も、いきなりネコ同士の会話から始まるというちょっと気になる出だしで、読者の心を鷲づかみにしてきます。
上下段組じゃない230ページという短い作品ですが、内容はかなり独特。著者の森川氏が、京都大学推理小説研究会に所属していただけあって、本格ミステリ的な要素がところどころ散見されますが、そこにファンタジー的な要素が組み合わさり、非常にコミック的な世界観に仕上がってます。
あらすじを読んでもらえれば、内容は理解できるとは思うのですが、とにかく化け猫の“何にでも化けられる”という設定が非常に魅力的。 これがこの作品の全て、と断言してもいいくらい。
とにかく紛れ込んだネコ・ウィリーと一攫千金を企むプルート一味との、虚々実々のコンゲーム(騙し合い)が面白すぎて、たった230ページなのに凄く充実感がありました。 貶めるわけじゃないけど、長い割りにスッカスカな印象がある西尾作品とは対照的。
あともう一つこの作品で面白いなと思ったのは、名探偵の扱い方。
サブタイにもあるとおり、三途川理という名探偵キャラが出てくるのですが、この作品においてどう見ても悪役であるプルート側に名探偵が味方しちゃうというのは、結構斬新な気がします。 そして彼のアドバイスにより、ウィリーはピンチに陥るのですが、それをどうやってウィリーが切り抜けるのかも注目ポイント。
その上、ライトノベル的?なちょっとエッチなシーンもあったりして、サービスも欠かさないのですから、正直『S 』ランクにしようかと迷うレベル。 ただちょっと短さが気になったので『S』認定は見送りましたが。

☆ シリーズ2作目「スノーホワイト」に期待が高まる!

これだけ短いにもかかわらず、この面白さということは2作目の「スノーホワイト」にも期待してもいいってことですよね? 2作目には“話しかけると勝手に推理してくれる魔法の鏡を使う少女探偵”というこれもまたぶっとびな設定のキャラが出てくるみたいです。 そしてこの作品でも三途川は悪役っぽいポジションらしい。
現在作品は2作と非常に少ない森川先生ですが、ちょっと動向が気になる作家さんです!

総評

講談社BOXは大長編こそ名作!って思っていましたが、この作品を読んでちょっと考えが変わりました。
短くてもいい作品があるのは当然なのですが、なにせ今まで読んだ短めのBOX作品がことごとくハズレだったもので…。何にしても、かなりお勧めの作品です!



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