無貌伝 ~夢境ホテルの午睡~(講談社NOVELS)

2013年05月26日 19:43


無貌伝 ~夢境ホテルの午睡~ (講談社ノベルス)無貌伝 ~夢境ホテルの午睡~ (講談社ノベルス)
(2009/10/07)
望月 守宮

商品詳細を見る

望月守宮氏のメフィスト賞受賞作「無貌伝」シリーズ第2弾!
ホテルに取り付いたヒトデナシが見せる夢の中で、謎の殺人事件が!?
3探偵をはじめ、怪しげな客がうごめく中、望は真相にたどり着けるのか?
無貌伝 ~夢境ホテルの午睡~」(望月守宮著/講談社NOVELS)
作品紹介

怪盗・無貌…それは世界が畏怖する生ける怪異。探偵・秋津とその助手・望は、宿敵無貌逮捕の報を受け、夏原ホテル―別名「夢境ホテル」へと向かった。そこには、殺人鬼探偵をはじめ、一癖も二癖もありそうな宿泊客ばかりが…。やがて、ホテルの一室で刺殺死体が発見される!探偵たちを嘲笑うかのように繰り返される殺人。「夢境」の彼方に隠された事件の真実を、望は追う。

☆ ホテルに取り憑いたヒトデナシ!? 幻の中で起こる殺人事件。

西尾維新先生絶賛のメフィスト賞受賞作「無貌伝」のシリーズ第2弾。
今回はヒトデナシ“明海”が取り憑いたホテルを舞台に、無貌に顔を奪われた探偵・秋津とその助手・望が謎の殺人事件に挑むことに。
今回は前作に名前だけ出てきた三探偵が揃い踏み。 御堂八雲、近松独善、そして我らが秋津承一郎。
名前だけ見ると御堂さんが男みたいな名前ですが、女性です。 近松独善は“殺人鬼探偵”という不穏な二つ名がついている人物にして、本作の影の主役です。 彼の過去に関する話を中心に、望のサーカス仲間と詐欺師、過去の手術で犯した過ちを取り返そうとする医師、殺し屋の視点が交互に語られ、まったく先が読めない展開に。
前作「双児の子ら」でも思いましたけど、本当にこのシリーズは雰囲気の作り方が上手いですね。
まずこのシリーズ独自の存在である“ヒトデナシ”の存在が面白い。 妖怪みたいなもんなのですが、様々な形態・能力があって…ってこれは前回も書きましたね。
今回登場するヒトデナシ“明海”は、ホテルに取り憑いて選ばれた人間に幻を見せるという能力を持っています。
今回の事件はその幻の中で発生。 廊下が火事になったり、ホテルの内と外が水で満たされたり、植物で覆われたりします。 なんとも幻想的な光景。 しかも水の中はちゃんと泳げるというんだから驚きです。
もちろんこの設定が今回の殺人事件に絡んでくるんですが、今回のギミックは前回に比べると驚きが増してますね。
前回は無貌の存在のおかげで、ちょっとした能力者モノ+本格ミステリといった趣でしたが、ヒトデナシの設定の多様さのおかげで、その枠に収まらないシリーズになってきてます。何より“ホテルの記憶を幻として見せる”という発想が面白すぎました。

☆ ホテルの過去と、とある少年の日記に隠された真実とは。

今回の事件のトリック?を見て、ちょっと恒川光太郎さんの「夜市」を思い出しました。
何にしても凄く驚きです。 この作品ならではのトリックという印象を受けました。

この作品を西尾先生が絶賛しているというのも、非常に良くわかる気がしますね。
だって、この作品能力者モノやら妖怪モノやら本格ミステリのいいとこ取りをして、それが非常に綺麗にまとまっているんですから。
そして基本的に作中で視点が変わらない西尾作品と違って、マルチビューの本シリーズはかなり新鮮だったんじゃないかと思います。
シリーズ第2弾も非常に堪能させていただきました!!

総評

本音を言うと、もう私の中では『戯言』シリーズより価値が上なんですよね、このシリーズ(笑)。
だって本当に良く出来てるんだもん。 これ誰か映像にしてくれないですかね…。

無貌伝 ~双児の子ら~ 感想

にほんブログ村 小説ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://matrixblog.blog65.fc2.com/tb.php/1062-bf728ad1
    この記事へのトラックバック