推定少女(角川書店)

2013年05月18日 00:57


推定少女 (角川文庫)推定少女 (角川文庫)
(2008/10/25)
桜庭 一樹

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今回は「伏」以来の桜庭一樹作品(『GOSICK』シリーズは除く)。
桜庭作品の現代を舞台にしたものは初めてです。
推定少女」(桜庭一樹著/角川文庫
作品紹介

とある事情から逃亡者となった“ぼく”こと巣篭カナは、逃げ込んだダストシュートの中で全裸の美少女・白雪を発見する。黒く大きな銃を持ち、記憶喪失を自称する白雪と、疑いつつも彼女に惹かれるカナ。2人は街を抜け出し、東京・秋葉原を目指すが…直木賞作家のブレイク前夜に書かれた、清冽でファニーな成長小説。幻の未公開エンディング2本を同時収録。

☆ 少年と少女の、ファニーな逃亡劇の果て。

桜庭作品としては初めての現代を舞台にした作品。 初出はファミ通文庫。
逃亡劇×ボーイ・ミーツ・ガールというライトノベルではあんまり見ないストーリーですが、こういった「ラピュタ」方式は嫌いじゃないです。こういうタイプの話って、意外とストーリーテリングの才が問われますよね。物語がシンプルな分。舞台は現代、主人公・巣籠カナはちょっとヤバ目のワケあり。
全裸の美少女・白雪がダストシュート、という印象的な出だしから始まり、なぜか拳銃を所持している彼女と共に、カナは秋葉原に向かうことに。というか最初にボーイって書いたけど、カナは女の子なんでガール・ミーツ・ガールですね。 カナが僕っ子なのでついつい勘違いしてしまいます。
「GOSICK」シリーズとは違い、現代を舞台にした作品ですが、相変わらずキャラクターの立ちっぷりはさすが。
ライトノベルからそのまま引っ張ってきたようなテンポのいい会話は『GOSICK』と変わりませんが、読んでてなぜか夢の中にいるような感覚になりました。
なんというか、現代を舞台にしているのに『不思議の国のアリス』読んでいるみたいと言えばいいのか、カナたちが逃亡の道中で出会う千晴のキャラもそうですが、全体的にふわっとしている感じ。 元々桜庭先生がライトノベル出身で、本作もラノベ文体で書かれているからそう感じるのかも知れませんが…。 だからと言って、それが欠点になっているわけではなく、設定のダークさを中和しています。

☆ 異なる3つのエピローグ収録。

それにしても、途中でいろんな伏線を張りまくっているせいで、とある事情から書かれた3つのエピローグをそれぞれ読んでも、そんなに唐突な感じがしないですね。 逆に言うと、どの方向にも行けるということでもあるんですが。
サスペンス、SF、ホラー、そのどれにも取れるような書き方をしておいて、ちゃんと最後は青春の味がするオチをつけるのは流石直木賞作家と言うべきでしょうか。
まあなんだかんだと書いてきましたが、結論としては白雪が可愛いということ(笑)。
だめだな~、偉そうなこといろいろ書いといて、最終的にこういう感想になっちゃう。

総評

桜庭作品を次に読むのは一体いつになることやら…。
『GOSICK』シリーズもちゃんと最後まで読みたいです。 時間がかかっても。

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