BEATLESS(角川単行本)

2013年04月30日 00:39


BEATLESSBEATLESS
(2012/10/11)
長谷 敏司

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「あなたのための物語」で日本SF大賞候補になった、長谷敏司先生の最新作。
人間と、人智を超えた存在との決別と共存の物語に打ちのめされます!
BEATLESS」(長谷敏司著/角川単行本
作品紹介

今から一〇〇年後の未来。社会のほとんどをhIEと呼ばれる人型ロボットに任せた世界。人類の知恵を超えた超高度AIが登場し、人類の技術をはるかに凌駕した物質「人類未到産物」が生まれ始めた。黒い棺桶のようなデバイスを持つレイシア。彼女こそが人類の理解を超えた超高度AIによって作り出された「人類未到産物」だった。17歳の少年、遠藤アラトはレイシアと出会う。人間がもてあます進化を遂げた人間そっくりの“モノ”を目の前にし、アラトは戸惑い、疑い、翻弄され、そしてある選択を迫られる。信じるのか、信じないのか―。「ヒト」と「モノ」のボーイ・ミーツ・ガール。彼女たちはなぜ生まれたのか。彼女たちの存在と人間の存在意義が問われる。そして、17歳の少年は決断する―。

☆ 「ヒト」と「モノ」のボーイ・ミーツ・ガール、開幕。

ちょっと最近2~3冊同時進行で本を読んでいるので、ただでさえ遅い更新がさらに遅くなってます。 読んでるのがラノベだけじゃないんで、どうしてもこうなっちゃうんですよね。その分、レビューは力を入れていきたい…と思っている今日この頃。

今回紹介するのは「円環少女」などの作品で知られるライトノベル出身の長谷敏司氏が書いた、ライトノベルの枠組みを借りた重厚なSF。
単行本にして600ページ超。 しかも上下段組。 読み終えるまでに半月以上かかってしまいました。
というわけで、「あなたのための物語」で日本SF大賞候補になった長谷敏司先生の最新作。
このSFが読みたい!2013」でも国内編第3位に輝いた、堂々たる近未来SFです。

あらすじを読むと、ラブコメによくありがちな「平凡な主人公が美少女人型ロボットと出会う、ボーイ・ミーツ・ガール」というシチュエーションなんですが、はっきり言って、ラブはあってもコメはなく、代わりに“人間とヒトの形をしたものとの関わり合い”というテーマについての思索や、レイシア級hIE(ヒューマノイド・インターフェース・エレメント)同士の、人類の未来をかけた戦いの描写で埋まってます。 というわけで、シチュエーションの割には、かなり重厚でハードな印象を受けます。
アナログハック、hIE、人類未到達物(レッドボックス)、ヒギンズなど、結構専門用語が出てきますが、そんなヒトには↓の「BEATLESS」公式サイトを参考にするといいでしょう。
BEATLESS 公式サイト
このサイトでは、専門用語の解説のほか、月刊ニュータイプ連載時にイラストを担当したredjuice氏による超美麗なキャラクタービジュアルとイラストが掲載され、読書の助けになるだけでなく、本編を読んでいない人でも楽しめるサイトになっています。 う~ん、それにしても美しい。 「レイシア」「紅霞」「スノウドロップ」「マリアージュ」「メトーデ」と5体のレイシア級hIEそれぞれに魅力があって、甲乙つけがたいな。

☆ 人間は「モノ」を愛することが出来るか?

正直私の貧弱な語彙と知識では、この作品の凄さを伝えるのはなかなか難しいです。
読み終わった今でも、作品中に出てくる用語について完全に理解したとは言いがたいし、結構哲学的な内容に踏み込んでいるので、見た目どおりの人間の少年とロボットの少女のボーイ・ミーツ・ガールを期待している向きには、薦めるのはためらわれる作品な気がする。
評価としては間違いなく『S』ランク級以上の作品なんですが、少なくとも読むのに相当な覚悟がいる作品です。

しかしご安心を。 この作品はコミック版が刊行されてます。


BEATLESS‐dystopia (1) (カドカワコミックス・エース)BEATLESS‐dystopia (1) (カドカワコミックス・エース)
(2012/09/24)
鶯 神楽

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たぶん絵がついてる分、こっちの方が理解が早いと思います。
あとこんなのも。


びーとれすっ (カドカワコミックス・エースエクストラ)びーとれすっ (カドカワコミックス・エースエクストラ)
(2012/09/24)
kila

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こっちは4コママンガ。 こっちから入って原作にトライするのも、全然アリだと思います。

総評

これが「ニュータイプ」で連載している間に、ちょうどredjuice氏キャラデザのアニメ「ギルティクラウン」がやってたわけですが、こっちはアニメにならないのかね? でも内容的に無理にアニメにしない方がいいような気はする。

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